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MAISONLEXIA × YACHIYANAGI

about

神秘の植物

「ヤチヤナギ」

Myrica gale

北海道を中心に、寒冷地域の湿地に多く自生するヤチヤナギ。世界に視野を広げると、欧州・北東アジア・北米・シベリアなどの高層湿原に分布しています。葉が柳に似ていて、湿地を表す谷地(やち)に自生することから名付けられたヤチヤナギは、膝から腰ほどの樹高で、2~7cmの葉先が広がったレインドロップのような形の植物です。

ヤチヤナギは、高い抗酸化力や芳香によるリラックス効果に優れ、海外では珍重されてきたハーブですが、日本ではあまり知られていませんでした。それは、自生しているヤチヤナギの多くが、国立公園やラムサール条約湿地等の保護区に指定されている場所にあることも一因といえます。さらに近年では、インフラ整備に伴う開発・大気や水質の汚染・農耕や放牧の増加などで湿地帯が減少しており、準じてヤチヤナギは絶滅と隣り合わせの状況です。愛知県や三重県ではレッドリスト(絶滅危惧)に指定されており、簡単に商用利用できる状況ではありません。

私たちメゾンレクシアは、そのような状況下でもヤチヤナギの成分を存分に利用した化粧品を開発、発売し続けています。そのワケは、北海道・旭川にあるヤチヤナギを育てるための自社農園「ルナ・ファーム」にあります。

ヤチヤナギの特徴

リラックス性のある香り

リラックス性のある香り

ヤチヤナギの特徴の1つが「香り」。葉や枝を指で擦るだけで、まるで顔を包んでくれるようなリラックス性のある香りに包まれます。海外では、料理の香りづけをはじめ、ビール・リキュール・スピリッツやキャンドルなどの香りづけにも用いられ重宝されています。そのほか、裏付けられた高い抗菌力や抗酸化力を活用して、ハーブとしても珍重されてきた歴史を持ちます。

豊富なポリフェノールによる優れた抗酸化力

豊富なポリフェノールによる優れた抗酸化力

もう1つの特徴が「豊富なポリフェノールの含有」。ポリフェノールといえば抗酸化作用が強く、活性酸素の過剰な産生や酸化を抑える作用のある成分です。ほとんどの植物がポリフェノールを含みますが、ヤチヤナギに含まれるポリフェノールの量は、美容に良いとされるレーズンの約30倍もあることが判明。そのほか、美白効果のあるエラグ酸は葉の部分だけで緑茶葉の約20倍、抗炎症作用のあるミリセチンは緑茶葉の約20倍含まれていることが判明しています※1

また、ヤチヤナギをエキス化することで、どの程度の抗酸化能力が期待できるのか。ポリフェノールが多く含まれていることで有名な赤ワイン(一般市販品)を準備して、抗酸化試験(SOD様活性、過酸化脂質生成抑制)を実施。結果、SOD様活性は赤ワインの2.9倍。過酸化脂質生成抑制は赤ワインの約4.7倍※2。このことから、ヤチヤナギのエキスには赤ワインの何倍もの抗酸化力があることが確認でき、抗酸化力に優れた植物だと実証できたのです。

※1:日本食品分析センターにて測定した定量値を、メゾンレクシアにて比較(ポリフェノール、エラグ酸、ミリセチン)
※2:(株)きれいテストラボにて実施した抗酸化試験(SOD様活性、過酸化脂質生成抑制)の結果を、メゾンレクシアにて比較検証

ポリフェノールがもたらす、さらなる美容効果

ポリフェノールがもたらす
さらなる美容効果

近年このポリフェノールに美白効果のある成分も含まれていることも判明してきました。肌の色素沈着やシミの発生は、メラニン色素が原因というのは周知の事実ですが、メラニンの生成にはチロシナーゼという酵素が関わっています。このチロシナーゼの活性化を抑制する働きがあるのが、ポリフェノールの一種であるエラグ酸です。エラグ酸はポリフェノールの中でも特に強い抗酸化力を持つため、メラニン色素の発生を抑え、日焼けによる色素沈着やシミを予防し、美白に有効な成分だということも、1996年に国に承認されました。事実、医薬部外品の化粧品に表示されることも許可されています。

他にもキメを整える美肌効果も期待できます。加齢や紫外線によって活性酸素が増えると肌は酸化。それにより、肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンを減少させたり変性させたりして、そこからシワやたるみを引き起こします。これをポリフェノールの抗酸化作用で防ぐことで、美しい肌を保つことに繋がっていくのです。

雄大な自然のパワーを
スキンケアに活かして

北海道・旭川。大雪山系の山々がパノラマに広がり、国有林に囲まれた広大な土地に、ヤチヤナギを育てるための自社農園「ルナ・ファーム」があります。
もともと牧草地だった土地を開墾したため、土は肥沃。清々しい空気にキラキラと降り注ぐ陽光、大雪山に育まれたミネラル豊富な天然の湧き水が流れ、昼夜、子連れのエゾシカが遊んでいくような自然の楽園。20年前、いくつものご縁が重なって、このような素晴らしい場所に農園を持つことができました。

力のある植物を求める私たちにとってとりわけ幸運だったのは、北海道特有の風土と気候が植物の強さを育むこと。通常、植物は春から秋にかけて成長しますが、緯度の高い北海道では冬が1年の半分。厳しい冬を乗り越え、短い春・夏・秋の間に水と土の養分を吸い上げて急成長する短期集中型の北海道の植物は、ほかのエリアの植物にくらべ、生命力が強いと言われています。
大地に根を張り、水を吸い上げ、太陽の光を浴びて、呼吸する。農薬などの化学肥料に頼らず、大自然の中で植物が元気よく生きて、力強く育つことは、私たちが求める品質を叶えるために欠かせない条件です。
毎夏、ライムグリーンに広がるヤチヤナギ畑は生命力そのもの。過酷な気象環境をインプットし生き抜いた植物がスキンケアになり、肌の強さになるのです。

7年かけて大切に育てられる
100%ルナ・ファーム産の
ヤチヤナギ

ヤチヤナギの育成は、1本の小枝を手に入れるところから始まりました。いまでもルナ・ファームには「第1号」と記されたヤチヤナギがあり、毎年元気に葉を茂らせます。
現在では1万5千株を優に超え、その数は年々増加していますが、安定的に収穫できるようになったのは10年ほど前のこと。温暖化による乾燥や根腐れ、動物被害など、毎年異なるトラブルに対応しながら、自分たちの手でヤチヤナギを栽培しています。
ヤチヤナギを育てるのは、365日、植物に愛情を注ぐ栽培士。小さいうちは、我が子を育てるかのように過保護に、栄養たっぷりのふかふかの土でポット栽培し、毎日水をあげて乾燥を防ぎ、丈夫に育てます。3度の冬を越えて、ようやく畑へ定植。秋に落葉して、雪の下で長い冬を過ごし、春に力強く芽吹くと、夏に緑の葉を生い茂らせる。このサイクルを繰り返し、肥沃な台地でのびのびと成長した4度目の夏、1本1本、手摘みで丁寧に収穫されます。

日本中どこを探しても、ここまで広大なヤチヤナギ畑はルナ・ファームだけ。私たちは、スキンケアに配合するためにヤチヤナギを栽培しているのですが、同時に、もう一つの大きな使命も感じています。
それは、絶滅危惧種を絶やすことなく守り、発展させること。手をかけて大切に育て、その数を増やし、エキスを抽出したあとの搾りかすは畑に返して肥料にする。これは、地球の循環につながる仕組みです。SDGsやサステナブルという言葉が身近になる前からずっと、私たちは自然と共存し、人間もその一部として関わる取り組みを続けています。

日本初※1
メゾンレクシアが開発した
ヤチヤナギから抽出する
3種の化粧品原料

ヤチヤナギのさまざまな栄養素のなかで、最初に注目したのは、エイジングケア※2やすこやかなターンオーバーに欠かせない「ポリフェノール」。豊かな栄養を丸ごとエキスにうつしとるという発想から、植物療法が息づく昔ながらの製法で抽出したのが、オラクルに配合している「ヤチヤナギエキス※3」「ヤチヤナギ葉水※3」「ヤチヤナギオイル※4」です。ヤチヤナギエキス※3は、乾燥させた葉・茎・枝・花など地上部すべてを大雪山のまろやかな伏流水に漬け込み、エキス瓶をゆりかごのように揺らして、30日以上じっくりと熟成させます。ヤチヤナギの葉だけでつくるヤチヤナギ葉水※3は、アランビックの蒸留器をつかった水蒸気蒸留法で。緻密な温度調整が必要なつきっきりの作業ですが、部屋中、静かな森にいるような安らぎの香りが広がり、リラックス効果は抜群。ヤチヤナギの研究を始めた頃、この強烈な香りの作用を知らず、あまりの心地よさに研究員全員が眠ってしまったというエピソードは香りのリラックス効果を物語っています。

ヤチヤナギを使った化粧品原料は、2003年、メゾンレクシアが日本で初めて※1開発しました。私たちにとって、最上級の品質を追求し、原料にこだわることは化粧品づくりの根幹。満足できるものがなければ自分たちの手で生み出すというマインドは、これからも変わることはありません。植物の力を弱めてしまう安易な化学処理や余分な成分を添加せず、確かな効果と安心・安全の基準をクリアした原料だけでスキンケアをつくる。表層の美にこだわる流行りの美容とは異なる、揺るぎない美容哲学を、いつも植物のパワーが叶えてくれるのです。

※1 ヤチヤナギエキス、ヤチヤナギ葉水を日本で初めて表示名称に登録
※2 年齢に応じたお手入れ ※3 整肌成分 ※4 整肌成分(ヤチヤナギエキス、ヒマワリ種子油)

ヤチヤナギと発酵のパワーを
掛け合わせた、黄金に輝く
「酵母発酵エキス」*

2013年に誕生した、メゾンレクシアの二つ目のスキンケアライン「アルケミー」。その主成分である、酵母発酵エキスVEGAL[べガル®]にもまた、ふんだんにヤチヤナギの力が活かされています。
ルナ・ファームで栽培したヤチヤナギと掛け合わせる、酵母の種類や配合量、発酵温度、湿度、発酵期間などあらゆる組み合わせを探り、最適な発酵条件にたどり着くまでに4年。ハリ・弾力をつくるアミノ酸、肌を引き締める有機酸、キメを整えるミネラル、うるおいを与える糖質、肌サイクルをサポートするポリフェノールなど。美しい肌に必要な栄養素がバランスよく調和した独自開発の酵母発酵エキスが誕生しました。さらに2023年、新たな製法によってスキンケア効果がアップ。それまでは、ヤチヤナギの全草を使用して酵母発酵エキスをつくっていましたが、枝から葉だけを1枚1枚丁寧にとりわけて発酵させることで、より雑味のない洗練されたエキスに進化しています。

ルナ・ファームは、植物、動物に加え、微生物の宝庫でもあります。分解によって、美容成分を肌へ取り込みやすくするという微生物、酵母発酵の働きに着目し、そのパワーをアルケミーに活かしていますが、いまだ未知なる部分が多い微生物に関する研究はこれだけにとどまりません。
確認されているだけでも1万種以上と言われる微生物の世界。生きものを相手にする難しさ、自然に宿る力の偉大さ、時にその生命活動に感動しながら、研究を続けています。経験からくるひらめきと、決してあきらめず、誠実さと信念をもって最善を尽くす精神。自然由来にこだわり、革新に挑み続けることによって、ユニークな製品は生み出されていくのです。

*整肌保湿成分

ヤチヤナギを主役に続く研究、
最先端のテクノロジーを
化粧品開発に活かして

「インスピレーションは、いつもルナ・ファームから」コンポーザー(成分・処方開発者)は、そう言います。人や車の往来のないありのままの大自然が広がり、植物や動物、微生物など、多様な生命がすこやかに循環しているルナ・ファーム。そこで豊かに育まれる植物の力を活かしたスキンケアは、メゾンレクシアの象徴です。
現在では、そこからさらに発展し、新しいサイエンスの知見も取り入れて。大学や専門機関と共同で最先端のバイオテクノロジーを駆使し、ヤチヤナギの特定の部位にしかない栄養素を活かした化粧品原料の開発や、野生酵母に着目した研究など、自然の力をさまざまなアプローチで引き出す大きなプロジェクトが進んでいます。

メゾンレクシアが目指すのは、研究を重ねるたびに魅了される自然界のパワーと植物由来のスキンケア効果で、エイジングやトラブルに揺るがない肌の土台を整えること。心地よい香りに癒され、肌本来の力で常にすこやかなターンオーバーを繰り返すことで、濁りや滞りのないナチュラルな美しさを育みます。
きれいな肌で気分よく毎日を過ごし、ポジティブに年齢を重ねる。外見も内面も豊かな、一人ひとりの人生に寄り添うブランドであり続けられるように、私たちは自然界のあらゆる生命の恩恵を享受し、肌の健康と美しさを叶える化粧品をつくっているのです。

MAISONLEXIA × YACHIYANAGI

絶滅の危機にあるなかで、1本の枝から大切に育てられ、
約1万5千株にもなったヤチヤナギ。
大学やさまざまな専門機関と共同研究を重ねることで、
その特徴ある香りの効果や、
豊富なポリフェノールがもたらす
美容・美白への効果や強い抗酸化力が解明され、
化粧品への利用には成功をしていますが、
この植物はいまだ未知なる可能性を予感させています。
今後、さらに研究が進むことにより、
ヤチヤナギは単なるスキンケアを超え、
健康と美しさを追求する人々にとって、
欠かせない植物になるでしょう。