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吉岡 容子 先生
乳液と保湿クリームはどちらも同じ目的で使うスキンケアアイテムですが、油分量が違います。その時の肌の状態や季節によって使い分けるのがおすすめ。この記事では、乳液と保湿クリームの違いや使い分けの仕方、塗る順番、おすすめのアイテムを紹介します。乳液と保湿クリームを使う時の疑問点も紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
スキンケアに使われる乳液と保湿クリーム。どちらも化粧水で補った水分が蒸発するのを防ぎ、肌に必要な油分を補う役割があります。ただし含まれる油分量が違うため、使い心地やテクスチャーが異なります。まずは、乳液と保湿クリームとはどのようなアイテムなのか見ていきましょう。
乳液は水分と油分のバランスが良く、保湿と同時に肌を柔らかくほぐしてくれます。クリームよりも、保湿成分(肌に水分を与える水溶性の成分)が多く含まれているものが多いです。肌なじみの良い滑らかなテクスチャーで、ベタつきが少なくさっぱりとした使い心地です。
保湿クリームは乳液よりも油分が多く含まれているため、化粧水で補給した水分を油膜で覆って蒸発を防ぎ、肌のうるおいを長時間保ってくれます。
また、保湿クリームは乳液と比較してエモリエント成分(肌の水分を保つ油溶性の成分)が多いため、肌にしっかりとうるおいを与えてくれます。乳液よりもこってりとしたテクスチャーなのも特徴です。
乳液や保湿クリームを使う時、順番に迷う人も多いのではないでしょうか。また、ニキビができたら使わない方が良いのか、美容液を使えば必要ないのかなど疑問に思うこともあるでしょう。ここでは、乳液や保湿クリームを使う時の疑問を解決していきます。
乳液と保湿クリームは、必ずしも両方を使う必要はありません。どちらも同じ目的で使われるアイテムですが、肌が必要とする油分量は人によって異なります。肌質に合わせて選べるように、乳液と保湿クリームがあるのです。
また、乳液と保湿クリームはテクスチャーや使い心地も違うため、好みに合わせて選んだり、その時の肌の状態に合わせて単品使いや併用使いしたりするのがおすすめです。迷った時は、使用しているブランドの美容スタッフや、窓口に相談してみてくださいね。
アイテムによっては塗るタイミングが記載されているものもありますが、基本的には「化粧水→美容液→乳液→保湿クリーム」の順番で使用します。肌に水分や栄養を補った後に、乳液や保湿クリームの油分でフタをするイメージです。肌に必要な栄養を浸透させて水分を保ち、うるおいのある肌を長時間キープしましょう。
化粧水の後に美容液を使っている場合、肌がしっとりしているので他には何もいらないのではと感じる人もいるかもしれません。しかし実際は、美容液と乳液や保湿クリームでは目的が異なるため、別途使用する必要があります。
乳液や保湿クリームは、与えたうるおいを閉じ込めて肌の状態を整え、健やかな肌に導くアイテム。一方、美容液は美白や保湿などの目的に合わせた成分が含まれているため、化粧水や乳液などで足りない成分を補ってくれるアイテムです。それぞれの役割が違うため、肌の状態に合わせて上手に取り入れるようにしましょう。
ニキビができてしまった場合、油分の多い乳液や保湿クリームは使わない方が良いのか迷う人もいるでしょう。しかし、ニキビは肌の水分と油分のバランスが崩れてできることが多いため、どちらもバランス良く補うことが大切です。また、過剰な皮脂の分泌は肌の乾燥が原因の場合もあるため、やはり保湿が必要と言えます。
ニキビの主な原因は、古い角質や皮脂が毛穴を塞いでしまうことです。予防するには、クレンジングや洗顔で古い角質や皮脂汚れをしっかりと落とし、化粧水で保湿、そして乳液や保湿クリームでうるおいを閉じ込めて健康な肌を保つ必要があります。
ただし、ニキビができてしまった時に触ると痛みがある、しみるなどの症状がある場合は、使用を避けて皮膚科に相談すると安心です。
乳液と保湿クリームは、油分量が違うためテクスチャーや使用感が違います。そのため、どちらが大事というわけではなく、季節や肌質、その時の肌の状態に合わせて使い分けるのがおすすめです。ここからは、乳液と保湿クリームの使い分けについて詳しく紹介します。
汗をかく夏場など、油分の多い保湿クリームではテカってしまうという人は、肌の乾燥が気にならなければ乳液だけでも問題ありません。
反対に、空気が乾燥する冬場は、保湿クリームでしっかりうるおいを保ちましょう。それでも乾燥が気になる場合は、乳液と保湿クリームの両方を使うのがおすすめです。保湿クリームのベタつきが気になる人は、乳液の後に乾燥が気になる部分にだけ保湿クリームを重ねてみてくださいね。
乳液と保湿クリームはどちらも油分を含んでいるアイテムのため、肌質によって使い分けたり、好みのテクスチャーで選んだりするのがおすすめです。
<オイリー肌>
乳液はぜひ取り入れたいアイテムですが、ベタつきが気になる場合はティッシュオフするか、乳液に化粧水を少量混ぜて使うと良いでしょう。サッパリとした使用感の乳液や保湿クリームを薄く伸ばし、肌に浸透させるのがポイントです。
<インナードライや混合肌>
肌が皮脂の過剰分泌や乾燥を繰り返す場合が多く、ケアが難しいタイプです。その時の肌の状態に合わせて、乳液と保湿クリームを使い分けてケアするようにしましょう。Tゾーンには薄めに、乾燥する頬やフェイスラインには多めにと、部位によって量を調整することも大事です。
<乾燥肌>
水分をしっかり溜め込めるように、乳液と保湿クリームの併用がおすすめです。乾燥肌の改善には、水分と油分のバランスを整える必要があるため、高保湿タイプのアイテムを選ぶのも良いでしょう。
乳液と保湿クリームは、必ずしも両方使わなくても大丈夫。役割は同じですが、油分量や保湿成分が違うため、その時の肌の状態や季節に合わせて、上手に使い分けるのがおすすめです。使用感やテクスチャーなどから、自分に合った乳液や保湿クリームを見つけて、乾燥知らずのしっとり肌を手に入れましょう。
(吉岡 容子先生)
濃密なエキスを贅沢に処方した、メゾンレクシアのスキンケアライン。肌本来の力を引き出すスキンケア「オラクル」と、肌のうるおい貯水力を高める「アルケミー」からおすすめアイテムを紹介します。
エイジングケアに今注目の稀少植物ヤチヤナギをはじめ、濃密な植物のエッセンスを贅沢に配合したナイトクリーム。眠っている間に、美容成分が肌の奥深くまで浸透※して、肌本来の回復力を呼び覚まします。イランイランとゼラニウムの香りが心をリラックスさせ、心地良い眠りへと導いてくれます。
※角層まで
濃密な植物成分が肌にみずみずしさを与え、日中の乾燥や紫外線のダメージから肌を守るデイクリーム。ベタつかず、伸びの良いテクスチャーで、首筋から腕まで使えます。サラッとした仕上がりでUVカットできるので、化粧下地としてもおすすめです。
発酵酵母エキス*などの保湿成分が肌の奥まで浸透※し、湧き上がるようなうるおいとハリのある肌に整えるナイトクリーム。まろやかな感触のクリームが肌にとろけるようになじみ、肌が持っている健やかな働きをサポートしてくれます。ローズとゼラニウムを基調としたフローラル調の香りが、スキンケアを華やかな時間にしてくれます。
*整肌保湿成分 ※角層まで
高い保湿力と浸透性※で、肌のうるおいを保ちながら日中の紫外線をカットしてくれるデイクリーム。乾燥による皮脂の分泌を抑えながら、紫外線によるダメージから肌を守り、なめらかな肌へと整えてくれます。うるおいが続かないと感じる人や、昼間の肌乾燥が気になる人におすすめです。グリーンを感じるスウィートフローラル調の香りも魅力です。
※角層まで
東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。 麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。 院長を務め、平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・ 美容皮膚科を開設。院長として勤務しています。