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監修者:皮膚科医・美容皮膚科医 寺田紗央里 先生
日中に肌が突っ張ったり、乾燥によるごわつきを感じたりするなら、朝のスキンケアを見直すのがおすすめです。朝のスキンケアで保湿や紫外線対策をしっかり行っておけば、日中の乾燥による肌ダメージに備えられます。この記事では、日中に肌が乾燥する原因とその対策、おすすめのアイテムを紹介します。
目次
監修者:皮膚科医・美容皮膚科医 寺田紗央里 先生
日中に肌の乾燥を感じる主な理由として、エアコンの使用や寒暖の差、紫外線などが挙げられます。ここでは、日中に肌が乾燥する理由を詳しく紹介します。
エアコンの使用は空気を乾燥させますが、それにともなって肌も乾燥しがち。乾燥した室内で過ごすうち、肌の1番外側にある表皮の角層から水分が奪われ、肌がごわついたり、カサついたりするのです。夏場でも1時間ほどエアコンを使用すると、湿度は40パーセント程度まで低下します。これは乾燥する冬場の湿度と同じくらいです。
また、もともと空気が乾燥する冬場は、エアコンの使用によってさらに乾燥が進みます。エアコン使用中は加湿器や濡れタオルなどを利用して、湿度が下がりすぎないようにしましょう。エアコンの風を直接受けると乾燥が進むので、風が当たらないよう工夫するのも大切です。
朝晩の気温差、室内と屋外の気温差など、寒暖の差によっても肌は乾燥します。気温が下がると、皮膚のバリア機能や、保湿機能に関する皮膚細胞の中の酵素が減少し、肌荒れにつながると言われています。急に風が冷たくなったり、湿度に大きな変化が起こったりする季節の変わり目は、特に注意が必要。寒暖差によって揺らがない肌をつくるために、保湿ケアは念入りに行いたいですね。
肌老化の原因の8割を占めるといわれる紫外線は、乾燥の原因にもなります。地表に降り注ぐ紫外線は紫外線A波(UVA)と紫外線B波(UVB)に分かれていますが、特に紫外線B波は表皮にダメージを与え、肌の水分を奪うのです。
さらに、紫外線は肌のうるおいを守る皮脂膜にも影響を与えます。表皮にある角層とそれをおおう皮脂膜には、ほこりや細菌などの刺激から肌を保護し、肌の水分を保つ働きがあります。紫外線は皮脂膜の皮脂を酸化させるので、肌を守る働き全体を弱めてしまうのです。その結果、肌はうるおいを保てず乾燥してしまいます。
日中の乾燥を防ぐためには、朝のケアがポイントです。朝にきちんと保湿することで、日中の乾燥ダメージから肌を守り、うるおいを保てます。ここでは、朝に行う「基本の保湿ケア」について紹介します。
朝に行うケアの基本的な流れは、洗顔と保湿、そしてUVケアです。
ケアの目的は、夜の間に肌に溜まった汚れを落としてしっかりと保湿し、日中のダメージから肌を守るよう備えること。意外に忘れがちなのが紫外線対策です。紫外線は1年中降り注いでいるため、朝のケアの仕上げには紫外線対策を行いましょう。
粉をふくほど乾燥している時以外は、朝の洗顔にも洗顔料を使った方が良いとされています。
朝の肌には夜に使用したアイテムや皮脂が残っていることもあるため、洗顔ですっきりリセットしましょう。
肌の乾燥が気になる時には、保湿成分が含まれていて、洗浄力の強すぎない洗顔料がおすすめです。
熱すぎるお湯は肌を乾燥させてしまうことがあるので、洗顔にはぬるま湯を使います。
洗顔料はたっぷりと泡立て、撫でるようにやさしく洗ってください。洗顔後の肌は水分が失われやすいため、すぐに保湿することも大切です。
朝のケアでは、水分と一緒に油分も補うことが大切です。化粧水だけではなく乳液やクリームを使って、肌のうるおいバランスを整えましょう。
肌が乾燥していると、キメが乱れて肌の透明感が低下するため、毛穴が目立ってしまうことがあります。そんな時こそ、朝の保湿ケアを念入りに行ってみてください。肌がうるおっているとキメが整って見えるため、毛穴も目立ちにくくなるのです。
ただし、乳液やクリームを必要以上につけすぎると、日中の化粧崩れを招くことがあります。乳液やクリームを使っても肌の乾燥が気になる場合は、つける量を増やすのではなく、美容オイルをプラスするのがおすすめです。
紫外線は季節を問わず地表に降り注いでいます。曇りの日でも、晴れた日の6割以上の紫外線量があるといわれているため、油断は禁物です。さらに、地上に届く紫外線の9割を占める紫外線A波は、窓ガラスも透過します。紫外線A波は波長が長く、しわやたるみを引き起こすとされるため、外出予定のない日でも紫外線対策はマストです。
1日の中で最も紫外線量が多くなるのは12時前後ですが、朝の時点で肌は紫外線の影響を受けています。朝のスキンケア時には、忘れずに紫外線対策をしましょう。おすすめは紫外線防止効果と保湿効果のあるデイクリームです。朝のケアの仕上げに使えば、日中の紫外線や乾燥から肌を守ってくれます。
朝のスキンケアを入念に行っても日中に乾燥を感じた時のために、メイクの上から使える保湿ケアアイテムを用意しておくと安心です。ここでは、メイクの上から行う日中の保湿ケアについて、アイテムや使い方を紹介します。
ミストタイプの化粧水は、日中に乾燥を感じた時や、化粧直しをする時に便利なアイテム。
乾燥が気になる場合は、保湿成分配合のものを選び、乾燥を感じる前にも予防的に使うのがおすすめです。
化粧直しに使う時は、メイクの上から吹きかけてやさしくティッシュオフします。表面の皮脂や崩れかかったメイクを取り、同時にうるおいもチャージできます。その後、ファンデーションを塗ってメイクを直しましょう。
香りにこだわって選べば、気分をリフレッシュするのにも役立ちます。
ここでは、朝や日中のケアにおすすめの、メゾンレクシアのアイテムを紹介します。うるおいを守りながらやさしく洗う洗顔料と、紫外線防止効果のあるデイクリームは、朝のケアにぴったり。日中の乾燥が気になる時は、保湿成分配合のミスト化粧水で肌をたっぷりうるおしましょう。
きめ細かくクリーミーな泡でしっとりと洗い上げる洗顔フォームです。配合成分である酵母発酵エキスVEGAL[ベガル®]*が、肌本来の「うるおいを抱え込む力」をサポート。古くなった角質や皮脂を取り除きながら肌のバランスを整え、うるおいを蓄えやすい肌へと導きます。シトラスやグリーンフローラルがさわやかに香る、1日の始まりにもぴったりのアイテムです。
*整肌保湿成分
アクアリッチでみずみずしい質感のデイクリームです。肌にうるおいを与えつつ、紫外線カット効果で日中の肌をガード。化粧下地としても使えます。ネックケアにも使えるので、首筋までなじませるのがおすすめです。
日中のメイク直しにおすすめのミスト化粧水です。粒子の細かいミストが、肌にうるおいを与えます。ダマスクローズなどの花々の香りが広がり、リフレッシュにもぴったりです。
1日を通して肌の乾燥を防ぐためには、朝にしっかりと保湿ケア、紫外線ケアを行い、日中のダメージから肌を守ることが大切です。また、日中に乾燥を感じた時にすぐにケアできるよう、保湿アイテムを持っておくと安心ですね。スキンケアを見直して、いつでもみずみずしく、つややかな肌を手に入れましょう。
藤田医科大学を卒業後、名古屋大学付属病院、小牧市民病院の皮膚科医局員、 あいち栄クリニックで皮膚科・美容皮膚科の担当医として勤務。