1
監修者:日本化粧品検定1級•コスメコンシェルジュ 中村(曲尾)光世
夏ほど日差しが強くない冬でも、紫外線は降り注いでいます。特に冬は、太陽だけでなく雪の反射により、紫外線パワーが強まることも。冬に合った日焼け止め選びや紫外線対策が必要です。本記事では、冬に日焼け止めが必要な理由や日焼け止めの選び方、肌をしっかりと守る正しい塗り方、紫外線対策におすすめのデイクリームなどを紹介します。
目次
監修者:日本化粧品検定1級•コスメコンシェルジュ 中村(曲尾)光世
日焼け止めは日差しの強くなる春や夏をメインに使うため、冬には不要と思うかもしれません。しかし、実際は冬でも日焼け止めが必要です。まずは、冬にも日焼け止めが必要な理由を解説していきます。
日焼けの原因は太陽から降り注いでいる紫外線。冬は夏ほどの紫外線を発することはほとんどないものの、全く発さないわけではありません。何も対策しなければ、紫外線によって肌は少しずつダメージを受けていきます。シミやそばかすなど、なかなか対処しづらいトラブルにつながる場合もあります。美しい肌を保つためには、季節に関係なく日焼け止めを塗って紫外線対策をすることが必要です。
紫外線は太陽が出ている時だけでなく、くもりの日でも肌にダメージを与えています。晴れの日よりも紫外線の量は少ないですが、紫外線対策を怠ってはいけません。
また、積もった雪は太陽光を反射します。アスファルトの反射率は10~20パーセントですが、雪の反射率は80~90パーセントと高いため、太陽と雪の両方から紫外線を浴びることになります。雪の日こそ、しっかりとした紫外線対策が重要です。
紫外線には種類があり、波長によって「UVA」と「UVB」に分けられます。なお、それぞれに対応する効果の指標がPAとSPFです。
「UVA」はシミやたるみの原因となり、肌の真皮まで届いて細胞を破壊してしまう紫外線です。波長が長く、窓ガラスを通り抜ける特性を持っているため、室内にいても紫外線のダメージを受けてしまいます。この「UVA」に効果を発揮するのがPAです。
一方の「UVB」は波長が短く、強いエネルギーを持つ紫外線です。肌の表面に影響を与え、日焼けの原因になります。また、メラニン色素が沈着し、シミやそばかすを作り出すこともあります。この「UVB」に効果を発揮するのがSPFです。
標高の高い雪山でウィンタースポーツを楽しむ場合は、さらに厳重な紫外線対策が必要です。紫外線は標高が300メートル高くなるごとに、4~10パーセント上昇すると言われています。太陽と雪の反射による雪焼けは、なんと夏の2倍近いダメージを受けることに。
ウィンタースポーツをする際は「SPF30」「PA+++」以上の日焼け止めなどで肌を守りましょう。また、雪の反射光も強いため、ゴーグルやサングラスなどで目をカバーするのも忘れないようにしてくださいね。
冬に使う日焼け止めは、夏と同じもので良いわけではありません。空気が乾燥しやすい冬に合わせて日焼け止めを選び、肌への負担を減らす必要があるからです。ここでは、冬に使う日焼け止めを選ぶ際のポイントを紹介します。
冬は乾燥による肌トラブルが起こりやすい季節です。空気が乾燥するだけではなく、暖房器具などの影響もあるため、外にいても屋内にいても気が抜けません。肌が乾燥し始めるとバリア機能が弱まり、外部からの刺激を受けやすくなります。
デリケートな状態の肌を守るためにも、日焼け止めは低刺激のものを選ぶのがおすすめです。使用感が優しいものを選べば、肌への負担も少なくなるでしょう。
冬は乾燥が気になるため、保湿をメインにスキンケアを行っている人も多いのではないでしょうか。日中に塗る日焼け止めも、保湿成分が含まれているものを選んでください。保湿力が高いものを使えば、カラッと乾いた屋外や暖房で乾燥した屋内でも、肌に加わるダメージを抑えられます。
また、保湿成分が入っているものは肌がうるおうため、乾燥による粉浮きや化粧崩れを防げるのもポイントです。肌にしっとりとなじむものを使ってみてくださいね。
日焼け止めの強さはSPFとPAで記載され、数字が大きくなるほど効果は高くなります。最も高い数値は「SPF50+」「PA++++」ですが、肌への負担も大きくなってしまうため、日々の生活では「SPF10~30」「PA++」程度の日焼け止めを選ぶと良いでしょう。
また、ウィンタースポーツなどを楽しむ場合は数値の強いタイプを選ぶなど、シーンによって日焼け止めを使い分けるのがおすすめです。
日焼け止めには、クリームやミルク、スプレーなどさまざまなタイプがあるため、使い勝手や好みのテクスチャーで選ぶのも一つの方法です。特に乾燥しやすい冬は、保湿力のあるクリームタイプが好まれます。クリームのベタつきが気になる、重すぎるという人には、ミルクタイプやジェルタイプがおすすめです。
他にも、メイクの上から手軽に使えるパウダータイプやスプレータイプ、保湿力が高く化粧下地としても使えるバームタイムなどがあります。
日焼け止めを正しく使えば、さらに高い紫外線対策効果が期待できます。ここでは、日焼け止めを使う順番や基本の塗り方、塗り直しのタイミング、注意するポイントについて解説していきます。
日焼け止めはスキンケアの最後、つまりベースメイクの前に使います。下地の効果によってファンデーションが密着して崩れにくくなり、日焼け止めの効果をキープしてくれます。化粧下地を兼ねた日焼け止めの場合は、日焼け止めの後にファンデーションを使いましょう。
ただし、スプレータイプやパウダータイプの日焼け止めは、メイクの上から最後に使います。
日焼け止めは、成分やメーカーによって量や使用方法が異なるため、必ずパッケージの表記を確認して適量を守りましょう。
<塗り方>
特に日焼けしやすい鼻や頬骨などのパーツは重ねづけをします。フェイスラインや髪の生え際、耳のうしろなどは塗り残しやすいため、忘れないよう注意してください。
日焼け止めは、一度塗ったらそれで終わりではありません。汗で流れたり、手や衣類が顔に触れて落ちたりしてしまうため、塗り直す必要があるのです。塗り直す頻度は2~3時間おきが目安と言われています。
しかし、冬は夏と比較すると紫外線量が減って汗もかきにくいため、もう少し間隔を長くしても良いでしょう。ただし、長時間外出する際は、日光に当たる時間が長くなるため注意が必要です。
先述したように、日焼け止めは塗り直しが必要です。しかし、冬は肌が敏感になりやすい季節。塗り直し過ぎてしまうと、肌を守っているつもりがかえって肌の負担となって、傷つけてしまう恐れがあります。肌への負担を減らすためにも、塗り直す頻度を適切にコントロールしてあげましょう。
また、日焼け止めですべてを防げるわけではないので、状況に合わせて他の紫外線対策をすることも重要です。
ここからは、UVカット効果と保湿効果にすぐれた国産オーガニックケアブランド「メゾンレクシア」のおすすめアイテムを紹介します。日焼け止め効果を表すPAやSPF値はもちろん、厳選配合されている保湿成分にも注目してみてください。
冬は日中もしっかりと保湿を行いたいもの。濃密な植物成分をたっぷりと使ったデイクリームなら、肌にみずみずしさを与え、なめらかでツヤのある肌に保ちます。
また、化粧下地として使用できるのもポイントです。日焼け止め効果だけではなく、スキンケア効果もほしい人におすすめのアイテムと言えるでしょう。
独自開発の発酵酵母エキス*が、肌のうるおい保持力を高めるデイクリーム。乾燥による皮脂の過剰分泌を抑えながら、みずみずしい肌へと導いてくれます。角質のザラつきが気になる人や、さっぱりとした使用感が好みの人におすすめ。
SPF36/PA+++でUVカットをしっかりでき、洗顔料やボディソープでオフできるのもポイントです。アクアリッチなテクスチャーのデイクリームが、日焼け予防と乾燥対策の両立を叶えてくれます。
*整肌保湿成分
UVケアもできる化粧下地です。ブクリョウエキスやクマザサエキスなど、保湿効果の高い植物成分を使用しているため、乾燥対策にもおすすめ。ファンデーションが密着しやすいなめらかなテクスチャーが、美しいベースメイクを叶えてくれるでしょう。
色は、ワントーン明るいツヤ肌に仕上げるピンクと、より肌をなめらかに見せるライトベージュの2色。紫外線と日中の乾燥から肌を守り、メイクしたての美しい肌を長時間キープしてくれます。
日焼け止めを塗って紫外線対策をしても、ウィンタースポーツなどで雪やけしてしまうことも。日焼け後は適切に対処して、肌のダメージを軽減しましょう。ここからは、日焼けした肌をケアする方法を紹介します。
日焼けした肌は軽いやけどと同じ状態なので、しっかり冷やすことが大切。濡れたタオルや保冷剤などで冷やして炎症を抑えましょう。なお、保冷剤が肌への刺激にならないように、タオルなどに包んでから肌に当ててくださいね。
ほてりが落ち着いてきたら、水分が失われている肌をしっかり保湿します。日焼けした肌は敏感になっているため、優しく丁寧に化粧水をなじませましょう。シートマスクなどを使った保湿もおすすめです。
肌の赤みがひいて、落ち着いてきたら美白ケアも忘れずに。いつものスキンケアグッズを美白効果のあるタイプに替えたり、美白効果のある美容液やマスクを取り入れたりして、シミを予防してください。
紫外線による肌トラブルは春夏特有のものといったイメージが強いかもしれませんが、どんな季節でも紫外線は降り注いでいます。シミやくすみといった肌トラブルを防ぐために、冬でもしっかりと紫外線対策を行うことが大切です。日焼け止めやUV効果のあるアイテムを取り入れて、美しい肌をキープしましょう。冬の乾燥に備えて保湿効果が高く、低刺激のものを選んでみてくださいね。
WEBメディアプロデューサー、編集者•美容ライター。元国内大手化粧品メーカー宣伝部員。過酷なサッカー少年ママライフを支える時短スキンケアとエイジングケアが得意分野。