1
桐生有紀先生
BEAUTY
冬は、乾燥や血色の悪さなどの肌トラブルが起こりがちな季節。冬に美肌を保つには、正しいスキンケアの方法を知っておくことが大切です。本記事では、乾燥や血行不良など、冬に多い肌荒れ対策に有効なケア方法やお手入れのポイント、おすすめの冬スキンケアアイテムについて紹介します。
目次
気温と湿度がグッと下がる冬は、空気の乾燥や冷えによって肌の不調を感じることも。まずは、冬に起こりやすい肌トラブルについて紹介します。
冬は外気が乾燥しているだけではなく、暖房によって室内も乾燥しやすい季節です。空気が乾燥していると、肌はうるおいを保ちにくくなり、カサカサ状態に。このような、肌が乾燥した状態が続くと、肌のバリア機能ももろくなり、肌荒れへとつながってしまいます。
また、肌が乾燥した状態が続くと、うるおい肌から遠のくだけではなく、乾燥による小じわも目立ちやすい状態に。特に目尻や口元の乾燥には注意が必要です。
冬は気温が低いため、肌の表面温度が下がって冷えによる血行不良を起こしやすくなります。その結果、肌の血色が悪くなってくすんでしまい、顔の印象まで暗く見えることも。
また、血行不良になると肌に十分な栄養を届けることができなくなり、ターンオーバーも乱れやすくなります。ターンオーバーが乱れると、古い角層が肌表面に蓄積してしまい、これがくすみの原因になることも。冬に肌の透明感が失われたと感じる人は、血行不良が原因かもしれません。
冬の肌トラブルを回避するためには、保湿が最重要ポイント。冬のスキンケアでは、すべてのアイテムで保湿を意識することが大切です。カサカサする季節でも肌はうるおいをキープできるように、冬ならではのスキンケアポイントを押さえておきましょう。
乾燥しやすい冬は、クレンジングや洗顔時に皮脂やうるおいを落としすぎないことが大切です。また、肌に必要な皮脂やうるおいを守るため、クレンジング剤や洗顔料は洗浄力が強すぎず、保湿成分が配合されたものを選びましょう。クレンジング剤は、ミルクタイプのものがおすすめです。
その他の注意点として、寒いからといって洗顔時のお湯の温度を高くすることは避けてください。お湯が熱すぎると必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥が加速します。洗顔時は人肌程度のぬるま湯が適温です。
化粧水や乳液・クリームは高保湿タイプのものや、セラミド・ヒアルロン酸・コラーゲンなど保湿効果の高い美容成分が入っているものがおすすめです。洗顔後はすぐに保湿を行い、乾燥を防ぎましょう。化粧水を顔全体になじませたら、手のひらで頬を軽く押さえて、美容成分と水分を浸透※させます。この時、手が冷たいと浸透※しづらいため、手をこすって温めてからハンドプレスをするのがおすすめです。
化粧水の後は、乳液やクリームで蓋をしてうるおいを閉じ込めます。目元や口元まで、しっかりと保湿をすることが大切です。
※角層まで
化粧水と乳液・クリームの基本ケアにプラスして、より保湿効果のあるアイテムを使用するのも良いでしょう。例えば、シートマスクを使えば、より重点的な保湿ケアが叶います。目元の乾燥が気になる場合には、アイクリームやアイパックをプラスするのも効果的です。
また、肌を柔らかくし、有用成分を肌に浸透※させやすくする導入美容液（ブースター）を化粧水の前に取り入れるのもおすすめです。その他、美容オイルを投入して、化粧水と混ぜて使用する方法も良いでしょう。
※角層まで
冬特有の冷えによる血行不良は、血色の悪い肌、くすみやターンオーバーの乱れにつながるためケアが必要です。冬の寒さに負けない、美しい肌をキープするための美容法を紹介します。
普段行っているスキンケアに加えて、マッサージを取り入れると、血行促進につながります。顔だけではなく、腕や足を含めた全身に行うと、より効果的です。マッサージによって血行が促されることで、顔の血色が良くなったと感じられるでしょう。また、血行不良によるターンオーバーの乱れを軽減する効果も期待できます。
なお、マッサージの時には、摩擦刺激が大きくならないように、マッサージオイルやクリームを使うのがおすすめです。
冷えた肌の血行不良を改善するために、蒸しタオルで顔を温めるのもおすすめです。蒸しタオルの熱で新陳代謝が活性化され血行が良くなることで、むくみの解消やくすみ・クマの改善に期待ができます。蒸しタオルの作り方は、濡らしたタオルを電子レンジで温めるだけと簡単です。
また、血行促進だけではなく、洗顔前に蒸しタオルで肌を温めると毛穴が開き、汚れが落としやすい状態に。古い角質や汚れがしっかりと落ちれば、化粧水や美容液などの美容成分が肌の奥まで浸透※しやすくなります。
※角層まで
冬の乾燥＆冷えに負けない、うるおいと血色の良い肌を手に入れるためには、生活習慣の中でも注意したい点がいくつかあります。ここでは、冬の美肌作りのためにできることを紹介します。
肌が乾いている時は、体も乾いている状態。肌の乾燥対策というと、肌そのもののケアに目が向きがちですが、しっかりと水分補給をして身体の内側から保湿することも重要です。水は一度にたくさん飲むのではなく、こまめに摂取し、内側からの水分補給を心がけましょう。
乾燥に負けない美肌作りのためには、部屋の湿度を適切に保つことも重要です。肌の保湿をしっかりと行っていても、部屋の空気が乾燥をしていると、うるおいが奪われやすくなります。すこやかな肌に適切な湿度は、60～65パーセントと言われています。加湿器などを活用して、部屋の湿度を適切に保ちましょう。
肌の乾燥対策だけではなく、身体の冷えへの対策も必要です。身体が冷えると血行不良になって肌に充分な栄養が行き届かず、乾燥やごわつき・くすみの原因に。冬は温かいものを飲んだり、湯船に浸かったりして、身体の冷えを防ぎたいですね。
冬の肌トラブルに負けない肌を作るには、毎日のスキンケアに使うアイテム選びも大切です。冬にぜひ使ってほしい、メゾンレクシアのおすすめアイテムを紹介します。
植物エキスやオイルを贅沢に配合した、まるで美容液のようなミルククレンジング。メイクを落とした後も突っ張らず、スキンケア後のような、うるおい肌に仕上げます。寒さや乾燥でこわばった肌を、クレンジングしながら優しくマッサージをすることも可能です。
濃厚でリッチなナイトクリーム。眠っている間に美容成分が肌へ浸透※していきます。肌を柔らかくほぐして、うるおいをしっかりとキープ。目覚めるたび、みずみずしい弾力を感じられるでしょう。
※角層まで
冬の乾燥が気になる時に、スペシャルケアとして取り入れたい濃密な植物エッセンスを含んだマスクです。マスクが肌に密着して、うるおいと美容成分を密封してくれます。ホリデーシーズンや、イベント前の集中レスキューにも最適です。
乾燥や冷えによる血色の悪さなど、肌トラブルが起こりやすい、肌にとって厳しい冬。肌荒れを防ぎすこやかな肌を保つために、適切なスキンケアや美容法を取り入れましょう。また、乾燥や冷え対策として生活習慣にも気を配ることが大切です。冬ならではのスキンケアを行って、冬の乾燥や冷えに負けないうるおい美肌をキープしてくださいね。
国公立大学医学部卒業後、東京都済生会中央病院にて勤務ののち、日本医科大学付属病院形成外科・美容外科、天現寺クリニック院長、勝どき駅前皮ふ科クリニック院長を経て、現在、日本橋HALスキンケア院長を務める。年を重ねることを少しでも楽しめるような、内側からもアンチエイジングに繫がる美容診療を提案している。