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生理前になると気になるニキビなどの肌荒れ。女性の体は生理周期によって、ホルモンバランスが変化します。周期に合わせた肌のケアを行うことで、生理前のニキビを予防しましょう。この記事では、生理前のニキビや肌荒れの原因と予防法、正しいスキンケア方法、おすすめスキンケアアイテムまで詳しく紹介します。
フェムテックとは、女性特有の健康課題や健康に関する精神的な悩みを、テクノロジーの力で解決する製品やサービスのこと。テクノロジーを利用しないフェムケアと同様に近年、日本でもフェムテックが注目を集めており、市場も急拡大しています。本記事ではフェムテックの概要やフェムケアとの違い、注目されている理由、おすすめのフェムテック製品やアプリの例などを紹介します。
目次
今まであまり着目されてこなかった女性の健康課題にフィーチャーしたことで、世界中で注目を集めているフェムテック。近年、日本でも市場が急拡大しています。まずはフェムテックの概要やその背景について解説します。
フェムテックとは、Female(女性)とTechnology(テクノロジー)をかけあわせた造語です。生理や妊娠・出産、更年期など、女性特有の健康問題や健康に関する精神的な悩み、生きづらさを、テクノロジーで解消する製品やサービスのことを指します。
これまで女性特有の体の不快感や悩みは、我慢すべきもの、タブーなものという風潮がありました。しかし時代の変化とともに今では、女性がより充実した生活を送るためにこれらを我慢せず積極的に発信することで、健康課題を明確にし早期の課題解決を目指そう、というニーズが高まってきています。
フェムテックとフェムケア、どちらも女性が快適に自分らしく過ごすために、女性特有の悩みを解決する製品やサービスという点では同じです。主な違いは、テクノロジーを取り入れているかいないかです。
例えば、フェムテックが月経管理アプリや更年期ケアアプリなどデジタル技術を用いたサービスで女性の健康を改善しようとする一方で、フェムケアは主にアロマなど伝統的なケア法や製品サービスを提供します。
しかし最近は、フェムケア製品のデジタル化や高機能化も進み、イコールに近い部分もあります。
フェムテックは、いくつかのカテゴリーに分けられます。主な分類は以下の7つです。
これらは女性のライフステージに合わせたカテゴライズで、それぞれに特化した製品やサービスが生まれています。
実は、生理中の不快感を解消するための製品など、フェムテック製品は以前から開発されつつありましたが、それらが大きく取り上げられることはありませんでした。しかし時代の変化とともに、これらの悩みを発信しても良い、むしろすべきという風潮が生まれ、フェムテック市場が急成長しています。ここではフェムテックが注目されるようになった具体的な理由について解説します。
女性の性の課題や生理の悩みは、これまでタブー視されてきました。しかし最近になって、#metoo運動にあるように、多くの女性が声をあげられる風潮になりつつあります。そのため、これまで発信することが躊躇されがちだった女性特有の悩みが、少しずつ可視化されるようになってきました。
また、2021年に日本でも不妊治療に関する助成拡充が進むなどの動きが見られたこともあり、フェムテックが課題解決を後押しする存在として、注目されたのです。
近年のテクノロジーの進化も、フェムテックを後押ししています。テクノロジーの力で、女性の健康問題に限らず育児サポートや病気の予防など、さまざまな社会課題が解決されています。これは情報をデータ化することで、根本的な解決策を正確に、そして効率的に導き出せるからです。
今後、フェムテックがさらに浸透し、医療機関と連携してより多くのデータを収集蓄積することで、アプリ上で体の悩みを医師に相談できる機会など、さらにサービスも充実すると考えられます。
フェムテックにさまざまなカテゴリーがあることを見ればわかるように、女性の抱えている悩みや課題は多岐に渡ります。ここでは、フェムテックで解決できるかもしれない代表的な女性の悩みや問題を紹介します。
日本では、ナプキンによるムレ・かゆみなどの不快感や、生理痛は仕方ないものと考える女性が多いようです。ピルを服用することで生理痛の軽減やPMSの改善が期待できますが、日本では普及していないのが現状。諸外国ではピルを薬局で購入できるのに対し、日本では処方箋が必要でハードルが高いのも、ピルが普及しない理由の一つと言えるでしょう。
また、ナプキンの代わりとなる生理用品もあるものの、そもそも知識がない女性が多いのが実情です。
女性は40代になると、性ホルモンの分泌量が急激に減少。この影響で、更年期症状が起きるとされています。更年期障害は個人差があるものの、ほてりや発汗、手足の冷え、気分の落ち込み、不眠などの症状が現れるのが一般的です。これらの不快感により生まれる経済的損失は大きく、なかには更年期障害を理由に退職を選択する女性もいると言われています。
女性にとって、いつ子どもを産むのかはとても大きな問題です。出産適齢期と仕事で波に乗る時期が重複しているため、産み時に悩む女性も多く見られます。子どもがなかなか授からなかった場合に不妊治療を行う夫婦もいますが、多くの女性が不妊治療と仕事の両立は難しいと考えています。
女性が抱える心と体の問題を解決するフェムテックには、さまざまな製品やサービスがあります。今注目を集めるフェムテック製品やアプリの事例を紹介します。
月経カップは、折りたたんだ状態で膣内に挿入して、中でカップを広げて使用する生理用品。カップの中に経血が溜まる仕組みです。カップは使用後に洗浄し、何度も繰り返し使えます。生理中にどれ位自分の体から血が出ているのかわかり、毎月の生理の状態や体調の確認も可能です。
その他、ショーツと生理用ナプキンが一体型になっている、吸収型サニタリーショーツもあります。特殊な加工をした生地が、タンポン2本分くらいの経血を吸収してくれます。ナプキンを使わないので不快感が少なく、かぶれやかゆみの問題も減ると好評です。
妊娠や出産、加齢によって、女性の骨盤底筋は衰えやすいと言われています。骨盤底筋の衰えは、尿漏れや頻尿の原因とも。そこで活用したいのが、骨盤底筋を鍛えるトレーニングができるデバイスです。膣内に挿入した小さなキットがアプリと連動して、骨盤底筋を絞めるトレーニングができます。
女性が生理日を記録・管理できるアプリは、フェムテックサービスとして良く知られた存在で、多くの女性が利用しています。月経周期を記録することで次の生理日を大まかに予測したり、排卵日を予想したりできます。
さらに、妊娠中の体の記録も可能です。月経周期管理アプリは、女性のリズムに合わせ、自分らしく生きることを応援するサービスと言えます。
自分の妊娠する力を、自宅で検査できるキットがあります。卵巣に残っている卵子の数の目安を調べ、卵巣が何歳相当であるかを測定するものです。検査方法は、ほんの少し採血するだけと手軽。子どもを授かりたい女性にとって、自分の妊孕力(にんようりょく)、すなわち妊娠する力を知るきっかけとなります。
日本でも徐々に市場を広げつつあるフェムテックとフェムケア。女性の抱える問題を社会全体で解決する動きは、女性がより一層社会で輝くための第一歩となるでしょう。女性が自分の体と心に向き合って毎日を快適に過ごせる社会は、もう目の前まで来ているのかもしれません。