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監修者:メゾンレクシア 調香師
大人の男性として、香水の正しい付け方やさりげない楽しみ方を知っておくと、香りと上手に付き合えるようになります。ビジネスシーンでも、すれ違った時に良い匂いだと感じる程度に香りを纏うだけでも、好印象を与えられるでしょう。メンズ香水の付け方や選び方、さりげなく楽しむ方法、人気のフレグランスを紹介します。
目次
監修者:メゾンレクシア 調香師
香水本来の香りを楽しむには、付け方に気を配るのがポイント。好印象を与えるためにも、量や香りの移り変わりまで注目してみましょう。まずは今男性にも人気が高まっている香水の上手な付け方を紹介します。
香水はシャワーや入浴後など、体を清潔にしてから付けるのが基本です。汗や体臭が気になるからといってそのまま付けてしまうと、かえって不快なニオイになってしまう場合があります。
香水を付ける前は、シャワーや汗拭きシートなどでデオドラントケアをしておくようにしましょう。汗拭きシートや制汗剤は、無香料のものを選ぶと香水の香りに混ざってしまう心配がありません。
香水の適量は種類によっても異なりますが、付けすぎを防ぐためにも1ヵ所に1プッシュ程度に留めておくのがおすすめ。長く同じ香水を使っていると、鼻が慣れてきて香りが弱く感じるかもしれませんが、基本的に1プッシュすればしっかりと香りを纏えます。付ける場所は多くても2~3ヵ所までにしておきましょう。
外出の際は香水を付けてすぐに家を出るのではなく、30分ほど経ってから出かけるのがおすすめです。香水の香りは時間経過で移り変わっていきます。付けて30分~1時間経過してからの方が、香水本来の香りを楽しめるとされています。
以下の表は、香りの移り変わり方を表したものです。
名称 | 経過時間 | 香り方の特徴 |
トップノート | 付けてから5~30分 | 揮発性の高い香料が強く香る |
ミドルノート | 付けてから30分~2時間 | 香水のメインとなる部分が香る |
ベースノート | 付けてから2時間以降 | 香水のベースが残り香として香る |
付けた直後の香りは強く感じやすいので、ミドルノートに差しかかるタイミングで外出すると、香水本来の香りをほのかに感じられるでしょう。
香水を付ける場所の定番としてイメージされやすいのは手首ですが、その他にもおすすめの場所があります。付ける場所によって香りの立ち方も異なるので、香らせ方で使い分けてみてはいかがでしょうか。
香水は手首や首筋のような、太い血管が通った体温の高い場所に付けると香りが広がりやすくなります。ただし、上半身は香りが目立ちやすいので付ける量に注意が必要です。
また、脇や背中などの汗をかきやすい部分は避けましょう。汗と香水の香りが混ざって、不快なニオイになるおそれがあります。
<上半身でおすすめの場所とポイント>
下半身は上半身に比べて香りがソフトに立ち上がるので、香水初心者にもおすすめです。
<下半身でおすすめの場所とポイント>
香水は体に付ける以外の楽しみ方もあります。付け方を工夫すると、ビジネスシーンで好印象を与えたり、さりげなく自分を印象付けたりできるでしょう。人気のメンズ香水をさりげなく楽しみたい人におすすめの付け方を紹介します。
ジャケットやスーツの襟の裏に香水を付けると、動く度にほのかに香りが立ち上がります。ジャケットを着用しない場合は、ネクタイの裏側に付けるのがおすすめ。香水によってはシミになってしまう場合もあるため、事前に目立たない部分で試しておくと良いでしょう。
少量の香水をハンカチに染み込ませて、ポケットに入れておくだけでも香りを楽しめます。汗をかきやすく、肌に直接香水を付けたくない人にもおすすめの方法です。
ハンカチ以外には、名刺に香りを付けておくといったアイデアもあります。香りは脳で記憶されるため、名刺交換をした際に相手に印象を強く残せるでしょう。
自宅で香水を使って、香りによるリラックス効果を得るというアイデアもあります。入浴時に浴槽へ吹きかけたり、就寝前に下半身へ付けたりしておくと、リラックス効果が高まります。
その他、香水をカーフレグランスのように使う人もいます。最近では香水を染み込ませて車内に設置できるグッズもあるので、活用してみてはいかがでしょうか。
「香水は禁止」と明言されるシーンは少ないですが、大人のマナーとして付け方に注意した方が良い場合もあります。特に法事のような厳かな場や、体調不良の人が出入りする病院では、香水の使用は控えた方が良いでしょう。
また、飲食店や飛行機・新幹線などの密閉された場所に行く時は、周囲のことも考えて付け方に気を配りましょう。飲食店では料理の風味や香りを打ち消してしまうかもしれません。密閉された場所では、香水の香りが苦手な人もいると考えられます。
飲食店や密閉された場所に行く予定がある場合は、香りが目立ちやすい上半身ではなく、さりげなく香りが広がる下半身に付けるのがおすすめです。
香水を選ぶ際は、持続時間やTPOに注目してみましょう。適したものを選ぶことで、より香水が使いやすくなるだけではなく、与える印象も良くなります。
香水は香料の濃度と香りの持続時間で種類が分けられています。各種類の濃度や持続時間を把握しておくと、自分に合ったものを選びやすくなるでしょう。
香水の種類 | 濃度 | 持続時間 | 特徴 |
パルファム | 15~25% | 5~7時間 | 濃度と持続時間が最も高い。日本ではあまり流通していない |
オードパルファム | 10~15% | 5時間前後 | 持続時間が長いので何度も付け直す必要がない |
オードトワレ | 5~10% | 3~4時間 | 軽やかに香る。長時間香りを纏いたい時は付け直しを |
オーデコロン | 3~5% | 1~2時間 | 最も濃度が低く、付けすぎを防ぎやすい |
香りの選び方はライフスタイルや好みでも異なりますが、基本的にはTPOに合ったものを選ぶと好印象を与えやすくなります。例えば、ビジネスシーンではシトラス系やウッディ系などのタイトな香りを選び、パーティーシーンではフローラル系の華やかな香りを選ぶなどです。
また、年齢やファッションに合わせて香りを選ぶのもおすすめです。アメリカンなニュアンスのあるモードファッションや流行のものを好む人、20代の男性には、意外に甘いフェミニンな香りが合う場合もあります。
<ファッションに合わせたおすすめの香り>
稀少な天然香料の魅力を際立たせた香りが話題の「メゾンレクシア」のフレグランス。みずみずしい香り全6種の中から、特にユニセックスに人気の高い3品を紹介します。手軽な10mLサイズもあるので、気分に合わせて付け変えたり重ね付けしたりと、より自由に自分らしく香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
「ジンズ ウインド」は、普遍的な愛を意味する、儒教の「仁」に由来するオードパルファム。爽やかな風を運ぶフレッシュな柑橘にローズが美しく調和し、針葉樹のグリーンと神聖な香木が香りに奥行きを与えます。心が解放され、懐かしく穏やかな安らぎへ誘います。
「ビガラディエ」は、青く澄みわたる地中海、黄金の果実が輝く木々など、南仏の旅で出会った絵画のような情景を香りで描いた清々しいオードパルファム。ビターオレンジの木から採れる多彩な香料を調香し、爽やかで甘美な表情の中にフローラルの余韻が広がります。
「ヴァーダント」は、空をのぞむ山峡、朝露に濡れた草葉のみずみずしい芳香。光を浴びて力強く芽吹く、生命の輝きを思わせるオードパルファム。軽快なシトラスにミュゲ、ハニーサックルが甘さを添え、いきいきとした爽やかさの奥でやわらかな余韻が漂います。
メンズ香水を付ける際は、すれ違った時に良い匂いと感じる程度の量や場所を意識するのがポイントです。体に付けたくない場合は、衣服や小物に付けて楽しむのもおすすめ。上手な付け方で、好印象を与える香りを纏ってみてはいかがでしょうか。
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花や草木、果実などから得られる、稀少な天然香料をふんだんに用いたメゾンレクシアのフレグランスを紡ぎ出す、メゾン専属の調香師。老舗メゾンの香水を愛用していた父親の影響により、フレグランスは身近なものだった。20代からは大人の嗜みとして、自分でもフレグランスを使いこなすように。趣味は水彩画、音楽活動、古着・ネクタイ集めなど。