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鈴木稚子先生
ふと鏡を見た時に、眉間のシワを発見して落ち込んだ経験を持つ人も多いのでは?眉間のシワの原因は、表情のクセや肌のたるみ、乾燥によることが多いものです。眉間のシワが気になった時は、眉間の周りの筋肉を伸ばす簡単なセルフマッサージやメイク方法で対策を。眉間のシワができる原因や対策、予防方法を紹介します。
目次
眉間にシワができる原因はさまざまなものが考えられます。主な原因にあたる、日常の表情のクセや肌のたるみ、乾燥について解説します。
眉間は顔の中でも、特に筋肉や脂肪が少ない部分です。弾力性が低く、一度皮膚にクセがついてしまうと元に戻りにくい部分でもあるため、眉間にシワを作るクセを習慣化しないことが大切です。
例えば、遠くの物や小さな文字を見る時に目を細めている人は、自然と眉間にシワができています。また、パソコンやスマートフォンを長時間使用すると目が疲れ、無意識に目を細めてしまい眉間にシワができることも。その他、ストレスを感じると眉間に力が入ってしまうこともあります。
加齢や紫外線ダメージによる肌のたるみも、眉間のシワを作る原因の一つです。肌の弾力を保っているエラスチンやコラーゲンは、加齢や紫外線ダメージによって減少します。これらが不足すれば肌のハリが失われ、シワができやすい状態に。そこへ表情のクセが日常的に繰り返されることで、眉間に深いシワができてしまいます。
眉間はとても乾燥しやすい部分です。肌の乾燥は角質層を硬くし、肌の弾力性を失わせてシワを誘発します。眉間はスキンケア時に見落とされがちなので、特に乾燥しやすい部分とも言えるでしょう。
眉間は皮膚のクセが残りやすい部分。シワのクセがついたら、すぐに伸ばして元に戻すことが大切です。簡単にできるセルフマッサージで眉間のシワを改善しましょう。
眉間のシワに関係する筋肉は主に2つ。鼻根筋(びこんきん)と皺眉筋(しゅうびきん)です。鼻根筋は、眉間にできる横ジワの原因になる筋肉です。まずは鼻根筋を伸ばすマッサージ方法から紹介します。
【やり方】
※指をスライドさせる際は、縦ジワを横に伸ばすようなイメージでマッサージを行いましょう
皺眉筋は眉毛をひそめ、眉間へシワを寄せる動作時に動く筋肉です。眉の上にある皺眉筋が凝り固まっていると眉間の縦ジワの原因になります。続いては皺眉筋をほぐすマッサージ方法を紹介します。
【やり方】
マッサージをする際は、肌と手の摩擦で刺激を与えないために、マッサージクリームなどを使用しましょう。メイクを落とすついでにマッサージできるアイテムなら、気軽にマッサージを習慣にできます。
濃密な植物エキスやオイルをたっぷり配合した、美容液のようなミルククレンジング。肌なじみと伸びが良いテクスチャーで適度な"止まり感"もあるため、メイクを落とすクレンジングのついでにマッサージができます。オレンジやラベンダーの爽やかな香りが癒しのリラックスタイムへ誘います。
すべりが良く、肌を柔らかくほぐしてくれる美容オイルもマッサージにおすすめです。
植物の力を凝縮した、独自のインフューズドオイルを贅沢に配合した美容オイル。肌なじみの良いオイルがすみずみに浸透※しながら、乾燥やごわつきを柔らかくほぐし、ハリとツヤのある肌へ整えます。
さらっとした軽やかなテクスチャーで、マッサージオイルとしても活躍。優しいフローラル調の香りに包まれながら、リラックスできるスキンケアタイムが過ごせます。
※角層まで
眉間のシワはマッサージなどの対策が有効ですが、今すぐどうにかしたい時もありますよね。そんな時は、メイクを工夫することでカバー可能です。眉間のシワをカバーするコツは、コンシーラーなどを塗りすぎないこと。メイクでシワを隠すのではなく、目立たなくするイメージで行うと良いでしょう。眉間のシワをカバーするメイクテクニックを紹介します。
眉間のシワはコンシーラーやコントロールカラーを用いて、光の力で目立たなくしましょう。使用するのは、肌よりワントーン明るいカラーのコンシーラー、または明るいベージュやピンクのコントロールカラーで、パール入りのものを選びます。
【やり方】
眉を描く時に、いつもより少し離すとシワが目立たなくなります。目頭の真上に眉頭を持ってくるようなイメージで極力薄く描きます。顔の真ん中に力がこもった表情に見られないように意識するのがポイントです。眉毛を描いた後は必ず専用のブラシでぼかしてください。
日常的な表情のクセや肌の乾燥、たるみなど、さまざまな原因が積み重なって深く刻まれる眉間のシワ。皮膚にクセがつきやすい部分だからこそ、シワができるのを防ぐ必要があります。眉間のシワに効果的な対策や予防方法を紹介します。
眉間のシワの主な原因と言われる表情のクセ。怒っている時や困っている時、ストレスを感じている時、目が疲れている時などは自然と眉間にシワができやすいものです。できるだけ負の感情は長時間顔に出さないよう気をつける、なるべくリラックスした状態を心がけるなど、眉間のシワができやすいタイミングを意識して、その表情をしないようにしましょう。
また、ストレスがあると睡眠中に表情が険しくなってしまうことがあります。寝る前にアロマテラピーや香りの良いスキンケアでリラックスするのもおすすめです。
パソコンやスマートフォンを長時間使用すると目が疲れ、無意識に眉をひそめてしまうこともあります。画面を見る際に眉をひそめる行為が習慣化されると、眉間に深いシワが刻まれてしまうことに。眉間のシワを予防するため、パソコンやスマートフォンの長時間の使用は避けましょう。また、使う際は適度な休憩を意識してください。
加齢による眉間のシワは肌の弾力を取り戻すことが大切です。不足したコラーゲンを意識的に摂取するようにしましょう。サプリメント、コラーゲンを多く含んだ手羽先や軟骨などを食事に取り入れるのも良いですね。
肌のハリを取り戻す対策については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
眉間は目尻や口周りと同じように乾燥しやすい部分です。乾燥による小ジワが眉間部分にできてしまうと、目立つだけではなく顔の印象にマイナスの影響が及ぶことも。保湿力の高い美容液やクリームをしっかり塗って、不足しているうるおいを補います。おすすめはセラミドやヒアルロン酸など、保湿効果の高い成分が含まれたアイテムです。化粧水をたっぷりと浸み込ませたコットンでパックをするのも良いでしょう。
「光老化」という言葉もある通り、紫外線は肌の大敵です。これは眉間のシワにも大きな影響を及ぼします。特に「紫外線UVA波」は、肌細胞に深いダメージを与えます。肌の弾力の元であるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを生成する線維芽細胞(せんいがさいぼう)が傷つき、ハリが失われることでシワができてしまいます。
紫外線は1年中降り注いでいますので、紫外線対策は季節に関係なく毎日行うことが大切です。外出する場合は帽子や日傘を用いる、日焼け止めは必ず使うなど、肌を守るために紫外線対策を徹底しましょう。
相手に良い印象を与えるとは言い難い眉間のシワ。改善の近道はシワになりやすい表情をしないこと、普段からクセがつかないように対策することです。原因や適切な対策、予防方法を知った上でケアをして、気になる眉間のシワを改善していきましょう。
1994年東京慈恵会医科大学医学部卒業。同大学皮膚科学教室国立大蔵病院皮膚科臨床研究部を経て、2000年用賀ヒルサイドクリニック院長。2017年六本木スキンクリニックを開院。美肌の予防医療を専門とし、現代女性たちの肌悩みを解消するアドバイス・指導などを行う。