カモミールには嬉しい効能効果がいっぱい!精油・ハーブを生活に取り入れる方法【環境カオリスタ監修】

カモミールには嬉しい効能効果がいっぱい!精油・ハーブを生活に取り入れる方法【環境カオリスタ監修】

LIFESTYLE

Nov 01, 2021

カモミールは世界中で親しまれているハーブの一つで、心身をリラックスさせる、抗菌・抗炎症作用、痛みを和らげるなどさまざまな効果があります。この記事では、カモミールの特徴や種類、精油やハーブティーでの取り入れ方と注意点を紹介します。精油やハーブなど、お好きな方法でカモミールを取り入れて生活に彩りを与えましょう。

目次

  1. カモミールの特徴と名前の由来
    1. カモミールは大きく分けると2種類
  2. 【精油・ハーブ】カモミールの効能効果
    1. カモミールの効果
    2. 精油に期待できる効能効果
    3. ハーブに期待できる効能効果
  3. 【精油】カモミールの楽しみ方
    1. 精油を垂らして香りを楽しむ
    2. カモミールクリームを作る
    3. 他の精油とブレンドしてオリジナルの香りを作る
  4. 【ハーブ】カモミールの楽しみ方
    1. ハーブティーにする
    2. ハーブチンキにする
    3. ポプリやサシェを作る
  5. カモミール精油とハーブの注意点
    1. カモミール100%を選ぶ
    2. 妊娠中の人は摂取を控える
    3. キク科アレルギーの人も注意が必要
    4. カモミール・ジャーマン精油は着色に注意
  6. カモミールの効果を感じて、毎日をイキイキと過ごそう

PROFILE

監修者:公益社団法人 日本アロマ環境協会認定環境カオリスタ、アロマテラピー検定1級 藤巻慧子

WEBメディアディレクター。コンテンツSEOに特化したライターの育成も行う。自分自身の心身の健康のため、精油を学ぶ。心地よさを重視した、感覚ファーストな香り選びが得意。好きな精油TOP3はネロリ、コリアンダー、イランイラン。

監修者:公益社団法人 日本アロマ環境協会認定環境カオリスタ、アロマテラピー検定1級 藤巻慧子

カモミールの特徴と名前の由来

カモミールは、ヨーロッパ原産のキク科の植物で、代表的なハーブの一つとして世界中で親しまれています。可愛らしい見た目とは裏腹に「踏みつけられるほど強く育つ」と言われるほど繁殖力が強いため、世界中で栽培されています。そのため、中世のイギリスでは、謙虚さと忍耐の象徴とされてきました。

また、カモミールという名前の由来は、ギリシャ語で「大地のリンゴ」という意味の「カマイメーロン」と言われています。和名は「カミツレ」ですが、オランダ語の「カーミレ」がなまったのが由来のようです。

花言葉は「逆境に負けない」「苦難の中に力がある」など、可憐で可愛らしい見た目とは異なり、強い生命力があることが由来となっています。

カモミールは大きく分けると2種類

カモミールにはさまざまな種類があります。種類が多いことから、花の形や香りが似ている植物をカモミールと総称しています。ハーブや精油に用いられているのはその中の2種類で、ジャーマンカモミールとローマンカモミールです。ここからは、それぞれのカモミールの特徴を紹介していきます。

ジャーマンカモミール

ジャーマンカモミールは中心部分が膨らんだ黄色い花を咲かす、甘くフルーティーな香りの一年草です。ハーブにすると蜜リンゴのような甘くやさしい香りと味になるため、多くのカモミールティーに使われています。

精油では“カモミール・ジャーマン”と表記され、ジャーマンカモミールの花から、水蒸気蒸留法で抽出されます。カモミール・ジャーマンの特徴は、抗炎症作用のあるカマズレンという成分によって美しい青色をしていること。精油ではりんごのような甘さの中に、薬草に近いフレッシュなグリーンの香りを感じられます。なお、香りの強さは中程度です。

ローマンカモミール

ローマンカモミールは中心部分が黄色く平らで、小ぶりな花を咲かす多年草です。ハーブはフルーティーな香りですが、カモミールティーにすると苦味が強い傾向にあります。そのため、ミルクティーとして楽しむと良いでしょう。

精油では、ローマンカモミールは“カモミール・ローマン”と表記されます。ローマンカモミールの花から水蒸気蒸留法で抽出され、カモミール・ジャーマンとは異なりほぼ無色です。香りは甘くフルーティーで、フローラル。香りの強さは中~強程度です。

また、カモミール・ローマンは、鎮静作用や抗痙攣、通経、食欲増進作用のあるアンゲリカ酸エステル類という特徴成分を持っています。

【精油・ハーブ】カモミールの効能効果

カモミールは香料として愛されているだけではなく、ハーブティーなどで経口摂取できるのも特徴的です。また、精油とハーブで共通している効能効果が多いのも魅力です。ここからは、カモミールの効能効果を解説していきます。

カモミールの効果

カモミール精油には、殺菌作用や美肌効果、不安を和らげて心身をリラックスさせてくれる効果が期待できます。対してカモミールのハーブには、体の痛みを和らげる鎮痛作用や、ニキビや皮膚炎、口内炎などの炎症を抑える抗炎症作用、胃腸の調子を整える消化機能の改善効果、子宮の収縮作用があり、ハーブティーによく利用されています。日々の生活にカモミールを取り入れると、すこやかな体づくりに役立つでしょう。

精油に期待できる効能効果

<殺菌作用>
カモミールには殺菌作用があると言われています。特にカモミール・ローマンの殺菌作用は高く、水虫の原因となる白癬菌や、本に発生しやすいカビの原因菌に対する効果を発揮します。

参照:https://www.aromakankyo.or.jp/basics/literature/new/vol7.php

<美肌>
カモミールの精油には、アトピーや湿疹、ニキビなどの肌トラブルを緩和してくれるα–ビザボロールが含まれています。防腐効果や保湿効果があるため、化粧品や入浴剤などにも使われることの多い成分です。

また、カモミール・ローマンの精油は、肌の弾力の元となるコラーゲンの産生促進作用が高いことが研究により認められています。スキンケアで使うことで肌のハリが生まれ、キメが整う効果が得られるでしょう。

参照:https://www.aromakankyo.or.jp/basics/literature/new/vol2.php

<リラックス・安眠>
カモミール・ローマンの特徴成分であるアンゲリカ酸エステル類は、高い鎮静作用を持っています。自律神経を整え、不安やイライラを和らげてくれるでしょう。それに加え、リラックス作用もあることから、安眠効果も期待できます。

また、カモミール・ジャーマンも同様に不安を和らげ、気持ちを落ち着かせてくれる効果が期待できます。

ハーブに期待できる効能効果

<鎮痛・抗炎症作用>
カモミールのハーブには鎮痛作用があるので、頭痛や神経痛、生理痛を和らげる効果が期待できます。また、ニキビや皮膚炎、口内炎などの炎症を抑える抗炎症作用もあるため、肌の調子を落ち着かせてくれるでしょう。

<消化機能の改善>
ジャーマンカモミールには、胃の粘膜を修復してくれるアズレン誘導体という成分が含まれています。アズレン誘導体が消化器官の不調を改善してくれるとされており、特にストレスによる胃潰瘍や過敏性腸症候群などに効果的です。

<子宮の収縮作用>
カモミールは子宮の収縮を促す作用を持つと考えられています。

なお、ハーブとしてのカモミールの効能効果は、実はまだ完全には解明されていません。現在も研究が進んでいるため、今後新たな情報が出てくる可能性もあります。

【精油】カモミールの楽しみ方

ここからは、カモミールの精油を生活に取り入れる方法を紹介していきます。まずは簡単な方法から試してみるのがおすすめです。

精油を垂らして香りを楽しむ

精油を手軽に楽しめるのは吸入法です。ハンカチやティッシュに精油を1~2滴垂らしておくだけで、使う時に良い香りを感じられます。その他、マグカップなどの耐熱容器に熱いお湯を張り、精油を1~3滴程度垂らす方法もおすすめ。湯気とともに香りが立ち上がり、香りをしっかりと楽しめます。

カモミールクリームを作る

キャリアオイルとミツロウに、カモミールなどのお好きな精油をMIXすれば、カモミールクリームを手作りできます。ニキビや肌荒れなどの炎症に対する効果が期待できるので、肌の調子を整えたい人におすすめ。手作りのクリームを使えば、スキンケアがより楽しいものになるかもしれません。

他の精油とブレンドしてオリジナルの香りを作る

精油は種類が違うものをブレンドする、奥が深い楽しみ方もあります。カモミールの精油を他の種類とブレンドしてみて、好みの香りを作ってみてはいかがでしょうか。

カモミールと相性が良い精油は、ラベンダーやジャスミン、ゼラニウムなどです。カモミールを単体で使ったりブレンドしたりと、気分に合わせて香りの違いを楽しんでみてください。

【ハーブ】カモミールの楽しみ方

ハーブとしてのカモミールは、経口摂取できるのがポイントです。気軽に取り入れられる楽しみ方をチェックしていきましょう。

ハーブティーにする

ハーブティーの種類は、ドライハーブティーとフレッシュハーブティーの2種類があります。ハーブティーが持つ独特の苦みが苦手な場合は、はちみつをプラスするのがおすすめ。カモミールの持つリンゴのような甘さがより際立ち、飲みやすくなるでしょう。

冷え性の人は、新陳代謝を促進し、体を芯から温めてくれるショウガをすりおろして、カモミールティーにプラスしてみてください。冷え性や冷えからくる頭痛、下痢、月経異常などの改善が期待できます。

ハーブチンキにする

ハーブチンキは、アルコールに生薬やハーブを漬けた液体のこと。ヨーロッパなどでは手軽に購入でき、家庭でも良く使われるアイテムです。アルコールに漬けることで、よりハーブのエキスが摂りやすくなります。ウォッカやホワイトリカーに、乾燥したカモミールを加えれば完成です。

ポプリやサシェを作る

カモミールなどのハーブを使って、ポプリやサシェを作るのもおすすめです。ポプリとは乾燥させた花やハーブなどの植物に、精油やアロマオイルを垂らして保存したもの。

一方のサシェとは、乾燥させたハーブを入れた小袋のことです。どちらも部屋に飾っておくだけで、ハーブの良い香りが広がって心地よい気分にさせてくれます。

カモミール精油とハーブの注意点

さまざまな効果のあるカモミールですが、ハーブティーとして飲んだり精油を扱ったりする時には、少し注意が必要です。ここからは、カモミール精油とハーブの注意点についてチェックしていきましょう。

カモミール100%を選ぶ

市販のカモミールティーには、100%カモミールの乾燥花が使われているタイプと、紅茶とブレンドされたタイプがあります。100%カモミールだけであれば問題はありませんが、紅茶葉にはカフェインが含まれているため、小さい子どもが飲む場合は気をつけましょう。

妊娠中の人は摂取を控える

先述したように、カモミールには子宮を収縮する作用があります。また体質や病歴、摂取量などによっては抗炎症作用がリスクとなる可能性もあるため、妊娠中の人は摂取を避けましょう。どうしても摂取したい場合は医師に相談してくださいね。

キク科アレルギーの人も注意が必要

カモミールはキク科の植物のため、キク科アレルギーの人は摂取しないように注意しましょう。花粉症の症状が悪化したり、発疹や喘息の症状が出たりする可能性があります。また、重度の呼吸困難など、アナフィラキシーショックを起こした例もあるため注意が必要です。

カモミール・ジャーマン精油は着色に注意

カモミール・ジャーマンの精油は、濃い青色をしている特徴があります。ハンカチやアロマストーンなどに垂らすと着色してしまうかもしれないので、使用時は注意が必要です。

カモミールの効果を感じて、毎日をイキイキと過ごそう

カモミールには心と体をリラックスさせる以外にも、消化機能の改善や美肌効果、安眠効果など多くの効果があります。特に、冷えの改善や生理痛の緩和は女性には嬉しい効果です。定番のハーブティーだけではなく、精油としても取り入れやすいのがカモミールの魅力。日常生活にカモミールを取り入れて、心身を癒やしてみてはいかがでしょうか。

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