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監修者:メゾンレクシア ビューティー・プランナー、日本化粧品検定1級、アロマテラピー検定1級
シソ科の植物であるミントは、清涼感たっぷりのさわやかな香りが人気です。食品や化粧品、薬など、幅広い用途で使用されているのも特徴的。ミントは手に入りやすいので、家庭でも手軽にさまざまな方法で楽しめます。本記事では、ミントの特徴や効果効能、香りの取り入れ方などを紹介していきます。
目次
監修者:メゾンレクシア ビューティー・プランナー、日本化粧品検定1級、アロマテラピー検定1級
ハーブの中でも知名度が高いミントは、品種が非常に多い植物です。また、用途の幅が広いのもミントの特徴の一つ。まずは、ミントの特徴や種類、用途について解説していきます。
ミントはシソ科のハッカ属に分類される植物の総称で、葉の形状や大きさは品種によってさまざま。繁殖力が非常に高く、20センチから1メートル程度まで育ちます。種の多くは毎年花を咲かせる多年草で、開花時期は夏から秋にかけてです。ミントは白や淡い紫の小さな花をまとめて咲かすのが特徴的で、花言葉は「美徳」と「効能」です。
また、ミントは育ちやすい植物なので自宅での栽培も可能ですが、繁殖力の高さから増えすぎてしまう場合もあります。そのため、自宅で栽培する場合は注意が必要です。
ミントは自然交配をしやすく、雑種や変異種が非常に多い点も特徴的です。雑種などをすべて含めると、かつては約600種類に分けられていました。現在では整理されて、25~40種類程度になっています。代表的な品種は、スペアミントやペパーミント、ハッカ、ウォーターミント、アップルミント、パイナップルミントです。
品種が多いため、植物名にミントやハッカとつくものはすべて同じ種属と考えそうになりますが、ミント属とは異なる植物にも“ミント”や“ハッカ”と名がつくものが存在します。
ミントと聞くと、清涼感たっぷりでスッキリとさわやかな香りをイメージする人も多いかもしれません。清涼感のある香りは、ミントに含まれるメントールによるもの。気持ちを切り替えたい時や、リフレッシュしたい時に最適です。
ミントは、私達の身近にあるさまざまなものに使われています。例えば、ハーブティーや料理の香りつけ、香辛料やお菓子といった飲食に関するもの。また、ミントから抽出される精油は市販の食品や化粧品、歯磨き粉などの香料として用いられています。
ミントは精神、健康、美容など、さまざまな面で効果効能を発揮すると言われています。ここからは、ミントがもたらす効果効能をチェックしていきましょう。
ミントには鎮静作用があるため、気持ちを落ち着かせ、リラックスさせてくれる効果が期待できます。眠る前に使用すると、安眠を手助けしてくれるかもしれません。
また、リラックス効果と同時に、ミントに含まれるメントールの清涼感は、頭や気分をスッキリとさせてくれます。ストレスを和らげたい時、気持ちを切り替えたい時などに、ミントを利用してリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
ミントにはビタミンCが含まれるため、美白や艶といった肌への良い影響も期待できます。また、ミントは体内摂取することで利尿作用を発揮します。余分な水分や毒素を体外に排出するデトックスとして、むくみが気になる時に摂取すると良いでしょう。ただし、摂り過ぎは頻尿を招く恐れがあるため、摂取量には注意が必要です。
ミントには殺菌、抗炎症、解熱作用があると言われています。ミントが含まれたのど飴などで喉の粘膜についた菌を殺菌すれば、風邪の予防に効果的です。また、ミントは解熱作用も期待できるため、風邪をひいて発熱してしまった時にも活躍してくれます。また、腫れ物などには抗炎症作用が働き、腫れを落ち着かせてくれるでしょう。
さらに、ミントに含まれるミントポリフェノールは、アレルギー症状の改善が期待できる他、花粉症対策にも有効です。鼻詰まりが酷い時には、ミントの香りを活用してみてください。
人間にとってミントの香りは心地良いものですが、蚊やハエ、ゴキブリなどの虫はミントの香りを嫌う傾向があります。あくまで嫌うだけなので根本的な駆除にはなりませんが、ミントが配合されたスプレーなどは虫除け対策として利用できます。
ミントのように虫除け効果が期待できるアロマは、いくつか存在します。こちらの記事で虫除けアロマについて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
ミントはそのまま飲食に使えるだけではなく、抽出された精油も用途の幅が広く便利です。ここからは、ミントの香りを家庭で手軽に楽しむ方法を紹介していきます。
ミントの葉を利用したハーブティーは、定番の取り入れ方。ミントの葉のみで淹れるのはもちろん、紅茶をブレンドしたり蜂蜜を加えたりして飲んでも美味しいです。
食べ物に取り入れるのなら、ミントの葉を刻んでサラダに入れると良いでしょう。チーズケーキやクッキーなど、お菓子作りの際にプラスするのもおすすめです。
青々としたミントの葉を観葉植物として飾れば、お部屋でさわやかな見た目と香りを楽しめます。10~15センチ程度にカットしたミントをワイヤーや紐でまとめて、花瓶などに入れるだけの手軽な取り入れ方です。茎を浸けた水は虫除けや消臭スプレーとして活用できるのもポイント。また、ミントを水に浸けずに吊るして飾るとドライハーブになります。
ミントの精油はさまざまな活用方法があるため、持っておくと便利なアイテムです。お風呂に数滴垂らせばアロマバスになり、爽快感を満喫できます。また、朝のシャワー時に床へ精油を数滴垂らしておくと、湯気で香りが上がります。ミントの清涼感のある香りが、朝の眠気をスッキリと飛ばしてくれるでしょう。
さらに、ミントの精油を垂らした角材や陶器を、下駄箱やトイレといった匂いが気になる場所に置いておけば、芳香剤として利用できます。精油を無水エタノールで薄めて除菌スプレー代わりにするなど、衛生面でもミントは活躍してくれるのです。
ミントは単体でも良い香りですが、他の香りとブレンドして楽しむのもおすすめ。ここでは、ミントと特に相性の良い香りを紹介していきます。
シトラスやライムなど、みずみずしくさわやかな柑橘系の香りは、清涼感のあるミントと相性抜群。スッキリとして軽い印象の心地良い香りになります。
ウッディ系とは、シダーウッドやユーカリのような、安定感のある樹木系の香りを指します。ミントと組み合わせると、森林の中にいるようなシャープでさわやかな香りが心を癒やし、リフレッシュさせてくれるでしょう。
花の香りを楽しめるフローラル系の中でも特におすすめなのは、ラベンダーです。リラックス効果の高いラベンダーの優雅な香りにミントの清々しさが加わり、心地の良い気分へと導いてくれます。
ミントはハーブの中でも作用が強く出る傾向にあるため、誤った使い方をしないように気をつける必要があります。ミントを取り入れる際の注意点をチェックして、安全に活用しましょう。
飲食でミントを取り入れる際には、摂取量に注意しましょう。ミントティーの場合、目安は1日2杯程度と言われています。それ以上摂ると過剰摂取になり、利尿作用などが強く出る恐れがあります。
ミントの精油には刺激があるため、直接肌に触れるとトラブルを引き起こしてしまう可能性があります。少量ずつ使用したり、他の精油で薄めたりすると安全に利用できます。
ミントの精油にはケトン成分と呼ばれるものが含まれます。ケトン成分には神経毒性があるため、妊娠中や授乳中の人や小さな子ども、てんかんのある人は使用を避けてください。また、ミントには血圧を上げる作用もあるので、高血圧の人も使用を控えた方が良いでしょう。
ミントは用途が広くて手軽に取り入れやすいハーブです。リラックス効果やリフレッシュ効果が期待できる清涼感たっぷりな香りを、日常にプラスしてみてはいかがでしょうか。
2015年入社、スキンケアから最新メイク、美容医療まで情報収集が得意な元CAの美容マニア。趣味はワイン(ナチュール/クラシック両方)をたしなむこと。趣味が高じてワインエキスパート(日本ソムリエ協会認定)取得。ワインの中にハーブの香りを見つけるのが楽しみ。