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監修者:NPO法人日本メディカルハーブ協会認定(JAMHA):ハーブ&ライフコーディネーター、メディカルハーブコーディネーター 薬剤師 徳永景子
日本の夏は高温多湿。うだるような暑さに加えて、じめっとした湿度、さらには屋内と屋外の寒暖差などで夏バテ症状に悩む方も多いのではないでしょうか。倦怠感や食欲不振、睡眠不足などにはハーブを取り入れて気分をリフレッシュするのがおすすめです。ハーブの効果的な取り入れ方、ハーブ系精油の活用法を紹介します。
監修者:NPO法人日本メディカルハーブ協会認定(JAMHA):ハーブ&ライフコーディネーター、メディカルハーブコーディネーター 薬剤師 徳永景子
まずは、暑い夏におすすめのハーブの種類を紹介します。虫よけに効果的なハーブや、料理に使われることの多いハーブ、味や香りのすっきりとしたハーブなど、それぞれの特徴とともにチェックしてみてください。
ゼラニウムは葉に芳香があるハーブ。青みがかった甘いフローラル系の強い香りが特徴です。ゼラニウムの香りは、緊張や不安定な状態を穏やかにする効果や、蚊よけ効果が期待できると言われています。
▼ゼラニウムについて詳しく知りたい方はこちらをチェック
ローズヒップは「ビタミンの爆弾」とも呼ばれるハーブで、特にビタミンCが豊富です。夏は暑さや紫外線などによって、体内のビタミンCが消費されて不足しがち。ローズヒップは積極的にビタミンCを補いたい季節にぴったりのハーブと言えます。
ミントは、清涼感のある香りが夏にぴったりのハーブです。ペパーミントやスペアミントなど種類は豊富。料理に使ったり、ハーブティーにしたり、お風呂に入れたりと、幅広い使い道があります。ミントの爽やかな香りには、気持ちを落ち着かせる効果や、頭をすっきりとさせて集中力を高める効果が期待できます。
▼ミントについて詳しく知りたい方はこちらをチェック
ラベンダーは花や葉など、全体に芳香成分を含むハーブです。香りは爽やかでやや甘みがあり、神経を沈静化する力があるとされます。その他、消毒、抗炎症作用、虫よけ、新陳代謝を活発にすることによる美肌効果など、健康や美容に嬉しい効果も期待できます。
▼ラベンダーについて詳しく知りたい方はこちらをチェック
他にも、夏におすすめのハーブはたくさんあります。例えば、ローズマリー、カモミール、レモングラス、ハイビスカスなどは香りが良いだけではなく、料理や飲み物にも活用できるハーブです。
また、日本になじみのあるハーブ、シソもおすすめ。暑気あたりや食欲不振などをやわらげてくれます。シソジュースなどにしても良いですね。お気に入りのハーブを見つけて、毎日の暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。
ハーブは香りを楽しんだり、飲み物や食べ物として摂取したりと、さまざまな方法で日常生活に取り入れられます。夏にリフレッシュ効果を発揮する、おすすめの取り入れ方を紹介します。
ハーブを部屋に飾ると自然な香りを楽しめます。見た目にも涼しく、インテリアにもおすすめです。そのまま飾る以外に、自然乾燥させてスワッグとして飾る、袋に入れてポプリにする方法もあります。
生のハーブを軽く水洗いしてお風呂に入れれば、ハーブバスにもなります。好きな香りのハーブを生活に取り入れれば、暑い夏でも爽やかに1日を過ごせるでしょう。
もともとハーブハーブティーは、リラックス効果や自律神経の働きを整える効果を期待して、漢方として飲まれていました。夏に飲むのなら、ローズヒップやハイビスカスのハーブティーがおすすめです。
<ローズヒップ>
ビタミンCをたっぷりと含み、肌の老化や病気の原因になる活性酸素を除去してくれます。夏はたくさん汗をかいてビタミンCが消費されるため、その補給にも役立ちます。
<ハイビスカス>
クエン酸を豊富に含み、疲労回復などの効果が期待できるため、夏バテ対策にぴったりです。クエン酸の酸味により、夏バテで低下しやすい食欲を増進させる作用も期待できます。ローズヒップとブレンドすると相乗効果も得られます。
<その他>
爽やかな香りが特徴のレモングラス、リラックス効果の高いカモミールなども夏のハーブティーにぴったりです。
飲み物としてハーブを取り入れるなら、ミネラルウォーターにハーブを入れて冷やすだけでできる、冷たいハーブウォーターもおすすめです。清涼感のあるペパーミントやレモンバームを用いて手軽に作れます。
ハーブは食事にも取り入れられます。夏に取り入れるなら、食欲増進効果やクーラーによる冷え予防効果のあるハーブがおすすめです。
<シソ>
日本の食卓に並ぶシソは、夏バテや食欲不振に効果的なハーブ。冷ややっこやそうめんなどの薬味として使用したり、そのままてんぷらで食べたりと、さまざまな活用方法があります。
<ジンジャー>
夏のクーラーで冷えやすい身体を、血液循環の良化によって温めてくれるハーブです。消化機能を活性化させてくれる効果も期待できます。ショウガにレモン汁や砂糖、シナモンスティックなどを加えてジンジャーシロップを作るのもおすすめ。炭酸や水で割って飲んだり、パンケーキにかけて食べたりと、アレンジは自由自在です。
ハーブそのものではなく成分を抽出した精油や、精油を配合したアイテムで手軽に香りを楽しむ方法もあります。精油はハーブの花や葉、種などから採取され、香りが凝縮されているもので、化粧品やバスグッズなど、さまざまなアイテムに取り入れられています。夏にぴったりの効能や香りを持つ精油を使ったアイテムで、暑い日も快適に過ごしましょう。
ハーブ配合の精油を使うと、より手軽にハーブを楽しめます。ハーブ系精油の活用方法を5つ紹介します。
ハーブの精油を使ったアロマスプレーは、さまざまな用途のある使い勝手の良いアイテムです。ハンカチにひと吹きすると好きな香りを持ち運べます。また、レモングラスやレモンユーカリの精油を使った虫よけスプレーは夏に大活躍。市販のアロマスプレーもありますが、無水エタノールと精製水で簡単に作れるので、好きな精油で作ってみてはいかがでしょうか。
【材料】
【道具】
【作り方】
【ポイント】
湯船に入れるだけでリラクゼーション効果を得られるバスソルトにも、精油が使われているものがあります。お湯に溶け出したバスソルトの成分が肌から吸収され、さまざまな効能効果を得られるでしょう。
バスソルトも、天然塩大さじ2と精油1~5滴を混ぜるだけで簡単に自作可能です。ミントを入れたバスソルトなら、暑い夏でも爽やかさを感じられます。自分の好きな香りや効能を持つ精油で作ってみてくださいね。
スキンローションの中には精油が使われたものもあります。夏の火照った肌には、冷蔵庫で冷やしたハーブスキンローションを使ってリフレッシュ。ハーブの香りによって、お手入れ時にリラックス効果も得られるでしょう。
なお、スキンローションは精製水と精油を用いて自作もできます。自作する時には希釈濃度に注意して、顔に使用する場合は0.5%以下を目安に希釈してください。
コーンスターチに精油を混ぜれば、べたつく肌のケアにぴったりなボディパウダーになります。首元やデコルテなど、気になるところに使えて便利です。サイプレスやスコッチパインなどの精油を使えば、デオドラント効果も期待できます。
ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなどのキャリアオイル、蜜蝋、精油でクリームを作る方法もあります。精油にラベンダーを使用すれば、虫刺されやあせも、擦り傷など、夏の肌トラブルに活用できるクリームに。キャンプや川遊びなどのアウトドアに携帯するのもおすすめです。
【材料】
【道具】
【作り方】
【ポイント】
ハーブの香りは、私達の身近なアイテムに取り入れられています。特にコスメやボディケアアイテムとの相性は抜群です。夏におすすめの香りを楽しめる、メゾンレクシアのアイテムを紹介します。
3種のクレイからなるクリームが毛穴の詰まりやくすみ※1、ごわつきをすっきりオフして、素肌環境を整えるクレイパック。ミネラルが豊富な「グレイシャルクレイ※2」や、肌に輝きとハリを与える「セイヨウナシ果汁発酵液※3」、「アケビエキス」などを配合。1回5分、週2~3回の集中ケアで、使うたびに透明感のあるクリアな肌に導きます。
※1.汚れや古い角質による ※2.ベントナイトの一種 ※3.乳酸桿菌/セイヨウナシ果汁発酵液
レモンやラベンダーなどのすっきりとした香りと、ゼラニウム、ローズといったやさしいフローラルの香りが肌も心もほぐします。思わず深呼吸したくなるような香りに包まれて、至福のケアタイムを。
植物の力で頭皮環境をすこやかに整え、ハリやコシのある髪に導くスカルプエイジングケア※トリートメント。頭皮だけではなくボディマッサージにも使えるため、バスタイム時にマルチにケアできます。
シリコンを始めとする10項目のフリー処方で、デリケートな肌にも安心。ラベンダーやゼラニウムなどがやさしく香るウッディ・スパイシーの香りが、ゆったりとした優雅なバスタイムを演出します。
※年齢に応じたお手入れ
香りも泡立ちも豊かなボディ&ハンドウォッシュ。きめ細かい濃密な泡がやさしく肌を包み込んで、しっとりなめらかな素肌へ導きます。香りは、天然香料を主体とした個性豊かな4種。夏にはフレッシュなグリーンフローラルの香りの「パストラルアーチ」や、みずみずしいシトラスの香りの「フレッシュスクイーズ」がおすすめです。
ハーブは気分をリフレッシュさせたり、体の調子を整えてくれたりと、たくさんの効能効果を秘めています。夏に使うなら清涼感があるものや、気持ちをリフレッシュできるハーブがおすすめです。毎日の暮らしにハーブを上手に取り入れると、暑い夏を快適に過ごせるかもしれません。ハーブの力を借りて、今年の夏は元気に乗り切りましょう。
この記事を読んだ人におすすめ
WEBメディアディレクター。妊娠・出産中に感じた心身の変化をきっかけに、ハーブに興味を持ち、学ぶ。ハーブティーや料理、フレグランスなど、手軽に取り入れられる『ハーブのある暮らし』を送る2児の母。時々薬剤師として働きながら、企業のWEBメディア作成に携わる。