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コッツフォード良枝先生
季節の変わり目に起こりやすい、カサつきや吹き出物などの肌トラブル。その原因は“ゆらぎ肌”かもしれません。ゆらぎ肌とは、季節の変わり目による気温の変化やストレスなどが原因で肌が敏感になっている状態です。この記事では、ゆらぎ肌の原因やスキンケアのポイント、ゆらぎ肌の種類を知るためのタイプ別診断と対策、おすすめアイテムを詳しく紹介します。
目次
カサカサ、ヒリヒリ、ブツブツなど、肌の状態がいつもより不調だなと感じた時は、ゆらぎ肌になっているのかもしれません。ゆらぎ肌とはどのような状態なのか、敏感肌との違いなど、それぞれ詳しく紹介します。
肌は古い角質と新しい細胞が常に入れ替わり、同じ状態を保っています。つまり、肌は常にゆらいでいると言えます。ゆらぎのバランスがさまざまな原因で大きく崩れてしまうと、肌が弱まり刺激を受けやすい状態に。これにより、カサカサ・ヒリヒリ・ブツブツなどの肌の不調を感じる状態がゆらぎ肌です。
特に、季節の変わり目や新生活・引っ越しなどで生活環境が大きく変わった時には、肌の状態が不安定になりやすいため注意が必要です。
ゆらぎ肌と敏感肌の違いは、肌トラブルが慢性的か一時的かということ。ゆらぎ肌の症状には、ニキビや吹き出物、かゆみなどが含まれます。敏感肌でも同じような症状が見られるため、混同されやすいことも。
ゆらぎ肌は、季節の変わり目の気温差や花粉などのアレルゲン、ストレスによる体調の変化などにより、一時的に肌のバリア機能が低下することで肌の不調を感じます。
対して敏感肌は、細胞間脂質の生成が低下することで皮脂膜を補えず、慢性的にバリア機能が低下した状態です。
冬から春、夏から秋などの気温の変化が大きい季節の変わり目は、ゆらぎ肌の原因の一つです。しかし、ゆらぎ肌の原因は、その他にもストレスやホルモンバランスの変化、不規則な生活・睡眠不足など多岐にわたります。
季節の変わり目による急激な気温差や、その季節ならではのダメージは、ゆらぎ肌の原因の一つ。例えば、夏のダメージが蓄積した肌は、秋の気温差に対応できずトラブルを起こしやすい状態です。さらに冬は、外気の冷えと暖房による室内の温度差が肌にダメージを与えます。
また、春の花粉、夏の紫外線、秋冬の空気の乾燥など、その季節ならではの外的環境も肌に影響を与える要因の一つです。これらが、肌のバリア機能の低下につながり、ゆらぎ肌を引き起こします。
過度なストレスは自律神経の働きを乱し、心と体に大きな影響を与えます。例えば、新生活のスタートである春は、異動や進学などによる生活環境の変化でストレスを受けやすいため、ゆらぎ肌になりやすい季節と考えられています。
女性の場合、生理周期に伴うホルモンバランスの変化も肌に影響を与え、ゆらぎ肌を引き起こします。
生理前は、肌のうるおいを保ち、美肌のホルモンとも言われる「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の分泌量が減ります。その一方で、皮脂の分泌を促す「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が増えるため、ホルモンバランスが乱れ、肌がゆらぎやすくなるのです。
また、年齢を重ねると卵巣機能が低下し、エストロゲンの分泌量が減少します。ホルモンバランスの変化の影響を受けて、さらに肌がゆらぎやすくなってしまいます。
不規則な生活や栄養不足、睡眠不足などでターンオーバーが乱れると、肌のコンディションに影響が生じます。ターンオーバーとは、古い角質が剥がれ落ち、新しい細胞と入れ替わること。このターンオーバーの乱れも、ゆらぎ肌の一因です。
刺激に敏感になっているゆらぎ肌には、敏感肌用や低刺激のスキンケアアイテムがおすすめです。ここからは、ゆらぎ肌が気になる時の、スキンケアアイテムの選び方を紹介していきます。また、年齢を重ねるごとに肌の状態は変わるため、年代別にゆらぎ肌の時に意識したいケアのポイントを見ていきましょう。
ゆらぎ肌の時は、低刺激のクレンジング剤や洗顔剤を選ぶのがポイントです。肌への刺激を減らすため、クレンジング剤はミルクタイプがおすすめ。
また、洗顔時には洗顔料をしっかりと泡立てることで、肌への摩擦を軽減できます。洗い流す際は、人肌程度のぬるま湯で行いましょう。
洗顔の後はしっかりとした保湿が大切です。ゆらぎ肌の時は、毎日使っている化粧水でも刺激を受ける場合があるため、ワセリンなどの保湿剤を使うのもおすすめ。
また、水分量の少ないクリームタイプは、肌にしみるのを防ぎつつ、うるおいケアができます。クリームタイプでもしみる人は、さらに刺激の少ないバームを使ったケアが良いでしょう。
ゆらぎ肌は、花粉などの外的刺激を受けやすい状態のため、敏感肌用や低刺激の化粧下地・ファンデーションを使って肌をカバーすると良いでしょう。薬用有効成分が配合されたものや紫外線カット効果の高いもの、保湿力の高いものを選ぶのもポイントです。
年齢による肌状態の変化に合わせたスキンケアのポイントを紹介します。
【20代】
20代は皮脂量が多く、ゆらぎ肌でターンオーバーが乱れると角栓詰まりにつながりやすい年代。そのため、クレンジングと洗顔でメイクや汚れをしっかりと落とすことが大切です。それでも肌の調子が良くならない場合は、洗い流すパックや酵素洗顔を週1~2回取り入れてみるのも良いでしょう。
【30~40代前半】
30〜40代前半は、子育てやキャリアの変化などでストレスを感じやすく、その影響で肌のゆらぎが起こりやすい年代です。また、年齢を重ねることで「乾燥しやすくなってきた」「肌のハリのなさが気になる」など、肌の変化を感じる人も。
そのため、ゆらぎ肌を感じた時には「うるおい+エイジングケア※」を意識したスキンケアを行うのがポイントです。使用するスキンケアアイテムは、高保湿成分配合や美容成分が豊富なものを選びましょう。化粧水はもちろんのこと、クレンジング・洗顔でも、肌のうるおいを保つ美容成分の豊富なアイテムを選ぶのがおすすめです。
【40代後半~50代】
40代後半〜50代は、加齢によるホルモンバランスの崩れがさらに気になる年代です。肌の水分量が少なくなるため、保湿ケアを重点的に行うとともに、エイジングケア※対策も忘れずに。濃密な美容オイルをプラスしたり、シートマスクなどのスペシャルケアを活用するなど、より丁寧なスキンケアを心がけてください。
※年齢に応じたお手入れ
ゆらぎ肌には、乾燥タイプ・敏感タイプなど種類があります。自分自身のゆらぎ肌のタイプを知ることで、より適切なケアができます。いつもとは異なる肌の不調を感じ、「肌がゆらいでいるのかも…」と思ったら、下記のチェックリストを参考に自分のゆらぎ肌タイプを探ってみましょう。以下3タイプのうち、当てはまるものが一番多いのが、あなたのゆらぎ肌のタイプ。数が同じ場合は混合タイプです。
【タイプ解説】
カサカサタイプとは、肌のうるおいが不足して、カサつきやゴワつきが気になる状態の肌です。
【チェックリスト】
【タイプ解説】
バリア機能が低下し、ちょっとした刺激にも敏感になってしまっているタイプ。
【チェックリスト】
【タイプ解説】
紫外線によるダメージや花粉などによる外的刺激で、ニキビや吹き出物、湿疹が出るタイプ。肌の免疫力低下によって新陳代謝も悪くなっているため、肌のターンオーバーが滞り古い角質が溜まっている可能性も。
【チェックリスト】
自身のゆらぎ肌タイプが分かったら、肌タイプに合わせたスキンケアや食生活などを取り入れましょう。ここからは、タイプ別の対処方法を紹介します。
保湿力の高い化粧水を使ったこまめな保湿と、その後、クリームなどの油分でうるおいを閉じ込めるスキンケアが重要です。クレンジング剤や洗顔料も保湿効果のあるタイプを使用するのがおすすめ。過度な洗顔やゴシゴシ洗い、洗浄力の高い洗顔料の使用は、肌のうるおいが奪われてしまうため避けましょう。
また、動物性たんぱく質が不足すると肌の乾燥を引き起こす可能性が高まります。毎日の食事に肉や青魚、大豆といった良質なタンパク質を取り入れるなど、食生活も見直してみてくださいね。
バリア機能が低下している間は、低刺激で油分の多いスキンケアアイテムに変えてみるのも一つの方法です。また、アルコールや防腐剤の入っていない無添加タイプや、セラミドなど保湿効果の高い美容成分が配合されたアイテムを試してみるのも良いでしょう。
また、低刺激の日焼け止めで紫外線を防ぐことも忘れないようにしてください。
いつも使っている化粧品が合わなくなったと感じたら、しばらく使用を控えましょう。化粧水などを使用し赤みを感じた場合には、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
その他、アマニオイルなどのオメガ3を多く含む食材は、肌の炎症を抑える働きがあるため食事に取り入れましょう。ヒリヒリタイプの人は刺激に敏感になっているため、アレルゲンとなる物質には近づかないことも大切です。花粉が舞う時期は特に注意してくださいね。
肌がゆらいでブツブツが気になる場合には、洗い流すスキンケアを重点的に行ってください。クレンジングでしっかりと皮脂汚れを落とし、角質ケアをするのがおすすめです。クレイパックなど、低刺激のピーリングコスメを使った定期的なケアで、皮脂と古い角質を除去しましょう。
また、糖質や悪い油のとりすぎは、ニキビの原因となるため控えます。腸内環境を整えて便秘を解消するのも効果的。食物繊維が豊富な野菜や、海藻類を摂取するのがおすすめです。
さらに、お風呂にゆっくりとつかって体を温めると新陳代謝が改善され、肌のターンオーバーが促進されます。ただし、熱いお湯や長湯は肌の乾燥を引き起こすため、入浴は38~40度のぬるめのお湯で15分程度を目安にしてみましょう。
メゾンレクシアのスキンケアアイテムには、美容成分を豊富に含む、独自の手法で抽出した濃密な植物エキスが厳選配合されています。植物の力で肌本来の美しさを引き出してくれる、ゆらぎ肌におすすめのスキンケアアイテムを紹介します。
厳選された植物エキスやオイルを贅沢に配合した、美容液のようなミルククレンジング。肌のごわつきを柔らかくほぐし、メイク汚れを吸着し、しっかりと落とします。濃密な植物エキスが肌のすみずみまでうるおいを届け、メイクオフをしただけで透明感のあるしっとりとした肌に整えます。
肌のうるおい貯水力を高める独自開発の美容成分「酵母発酵エキスVEGAL®*」を惜しみなく配合した高保湿化粧水。
肌の内側からうるおいを保つ、浸透型※ヒアルロン酸も配合されているため、酵母発酵エキス*との相乗効果でみずみずしい肌へ導きます。肌の乾燥が気になる人におすすめです。
*整肌保湿成分 ※角層まで
酵母発酵エキス*や、肌のバリア機能を高めるセラミドを始めとした保湿成分を、贅沢に配合したナイトクリーム。寝ている間に肌の奥まで浸透※して肌本来のすこやかな働きをサポートし、みずみずしく弾力のある肌へ導きます。
*整肌保湿成分 ※角層まで
ゆらぎ肌は、季節の変わり目による急激な気温差やストレス、生理周期や年齢によるホルモンバランスの変化などによって起こります。また、人によってカサつきが気になる、ヒリヒリとした刺激がある、ニキビや吹き出物が気になるなど、いくつかのタイプに分かれます。自分の肌の状態に合ったスキンケア方法と化粧品選びで、刺激に負けない肌を取り戻しましょう。
山梨大学医学部卒業後、日本医科大大学付属病院麻酔科学講座入局ののち、大手美容外科、野本真由美クリニック東京院の院長を経て、銀座プラタナクリニック(旧:銀座禅クリニック)の院長に就任。TVやWEB、雑誌などメディア出演も多数。