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監修者:Bella Beauty CLINIC理事長 石川 佳奈先生
年齢とともに顔が大きくなってきていると感じたら、それは顔太りかもしれません。顔太りの原因はさまざまですが、適切な対策を行えばすっきり小顔を目指すことも可能です。本記事では、顔太りの原因や対策・解消方法とともに、メイクやヘアで今すぐ顔太りをカバーできる方法も紹介します。
目次
体重が増えたわけでもないのに、顔だけが大きくなってしまう顔太り。体型は変わっていなくても太って見えたり、フェイスラインが崩れて顔がぼんやり見えたりするため、できるだけ早く解消したいものです。顔太りは、いくつかの原因が考えられます。まずは顔太りの原因から見ていきましょう。
体と同じように、顔にも脂肪はつきます。その原因はカロリーの過剰摂取や運動不足など。体質によって、顔に脂肪がつきやすい人もいるようです。顔に脂肪がつくと頬がふっくらして顔が大きく見える他、脂肪がついて二重あごになってしまいます。
なお、頬やフェイスラインには皮下脂肪層と呼ばれる血管や神経が少ない部分があり、この皮下脂肪層は脂肪がつきやすく落ちにくいと言われています。
アルコールや塩分の摂りすぎによって生じる、むくみが原因の顔太りもあります。むくみの原因は、血液やリンパ液が滞ってしまうことです。血液やリンパの流れがスムーズでないと、余分な水分や老廃物がうまく排出されず顔がむくんでしまいます。顔のむくみは目が小さく見える、顔の輪郭がぼやける、首が太く見えるなどのデメリットもあるので避けたいところ。
むくみには顔の筋肉の運動不足も関係しているので、顔の表情筋を意識的に動かすことも大切です。
顔がたるむとフェイスラインが崩れて顔が伸びたような印象になり、大きく見えることもあります。年齢が上がるにつれて、肌のハリは失われてしまいます。原因は、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などが年齢とともに減少すること。これらは肌のハリを支える役割を担うので、減少すると肌のハリが弱くなって重力に負けてしまい、たるんでしまうのです。
また、たるみの原因は加齢だけでなく生活習慣も関係します。
歯を食いしばると咬筋(こうきん)という筋肉が使われます。食いしばりすぎると、この筋肉が成長して硬くなり、凝ってしまいます。そして咬筋が凝ると、エラ張りになって顔が大きく見えてしまうことも。無意識に食いしばる癖のある人は気をつけてくださいね。
顔太りは、その原因に応じた対策を講じることで改善が期待できます。多くの女性が悩むむくみによる顔太りには、リンパや血液の流れをスムーズにするマッサージがおすすめ。ここでは、むくみによる顔太り解消に効果的なリンパマッサージのやり方を紹介します。
顔のリンパや血液の流れを改善するマッサージ方法を紹介します。
<顔のマッサージ方法>
人差し指と中指の関節を曲げてカギを作り、あごからフェイスラインに沿って、耳の下のツボ(天容:テンヨウ)まで引き上げながら流し、耳の下でプッシュ。 その後、耳の下から首筋を通り、鎖骨上のリンパの出口まで流すのを3回繰り返します。
次に、両手の指先を口の脇に置いて、左右の耳の前まで10回さすります。その後は人差し指と中指を曲げて小鼻に置き、頬骨の下を通って耳の前まで10回さすりましょう。
そして4本の指を使い、額の中央からこめかみへ流すように指圧します。この時、少しだけ圧力をかけ、痛気持ち良い位の強さで行うのがポイントです。生え際から少しずつ下へずらしながら、3ラインを1セットとして3回繰り返してください。最後に、こめかみから鎖骨まで10回ほどさすったら完了です。
ご紹介した顔のマッサージ方法はこちらの記事で詳しく紹介しています。
耳やその周辺のリンパマッサージも、顔太り対策に効果があります。
<耳のマッサージ方法>
<耳の周りのマッサージ方法>
顔のたるみには、顔の表情筋を鍛えることが大切です。ここでは簡単に始められる顔の筋トレ方法を紹介します。マッサージと併せて行うことで、むくみとたるみの両方を解消しましょう。
大きく口を開けて発声することで、口周りの筋肉を鍛えられ、顔太り解消を目指せます。毎日すきま時間を見つけて実践してみてください。
<発声の体操>
顔のいろいろな部分の筋肉に作用して、リフトアップ効果が期待できる筋トレです。マスクをしていれば、いつでもどこでも手軽にできますよ。
<舌回しのやり方>
顔太りの解消にはマッサージや筋トレ以外に、食生活や姿勢など生活習慣の見直しも必要な場合があります。ここでは、日常生活の中で見直したい顔太りの原因になる習慣について紹介します。
塩分の摂り過ぎは、むくみの原因になります。過度な塩分摂取は、体内に水分を溜めやすくなるためです。外食や濃い味付け、ハムやウインナーなどの加工食品は控えめにしましょう。
また、水分不足もむくみの原因の一つ。水分が不足するとリンパの流れが滞ってしまいます。こまめに水分を補給して、リンパの流れをスムーズにすることが大切です。
猫背や巻き肩など、姿勢が悪いことも顔太りの原因です。頬杖をつく、足を組むのも体がゆがむ原因に。これは姿勢が悪いと、血液やリンパの巡りが悪くなるからです。立つ時はもちろん、座ってパソコンに向かっている時なども背筋を伸ばして正しい姿勢を意識してくださいね。
顔太り解消におすすめのマッサージや筋トレは、毎日の積み重ねが大切です。しかし、今すぐ顔太りを解消して少しでも小顔に見せたい場合もあるでしょう。そのような時は、メイクやヘアスタイルでカバーするのがおすすめ。すぐに顔太りをカバーできるメイク方法やヘアスタイルを紹介します。
小顔メイクのポイントは、立体感とメリハリ。ベースメイクで生え際とあご裏にシェーディングで影を入れると、顔の中心が引き立ち立体感が生まれます。チークはナチュラルなブラウン系を選んでください。頬骨に沿って斜めに入れ、こめかみからフェイスラインに向かって薄く入れると、顔が引き締まって小顔効果が生まれます。
また、Tゾーンと目の下にハイライトを入れ、リップは濃いはっきりした色味を選ぶと、メリハリが生まれます。視線をフェイスラインからそらす効果も期待できるので、ぜひ試してみてくださいね。
小顔に見せるにはヘアスタイルも大切です。ポイントはボリューム感を出すことと、縦のラインを意識すること。さりげなくボリューム感を出すなら、ゆるふわウェーブヘアがおすすめです。特に顔周りに髪の量を多くすると良いので、うしろ髪を多めに前に持ってきましょう。前髪はセンターパートにすると縦のラインが強調されます。
実際よりも太って見えたり、老けて見えたりしてしまう顔太り。加齢によるものや好ましくない生活習慣によるものなど、原因はさまざまです。マッサージや筋トレ、生活習慣の改善は即効性はありませんが、日々継続することで若々しいフェイスラインを作れるでしょう。マッサージや筋トレを上手に取り入れて、理想の小顔を目指してくださいね。
日本美容外科学会、日本美容皮膚科学会、日本化粧品学会所属 藤田保健衛生大学卒業。市民病院にて勤務後、大手美容クリニックにて美容外科、美容皮膚科の経験を積む。 現在はBella Beauty CLINIC理事長兼難波院の院長として美容医療に携わる傍ら、美容医療に関する記事の監修も多数行っています。