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鈴木稚子先生
せっかくきれいにメイクをしてもすぐに崩れてしまうのは、過剰な皮脂分泌が原因かもしれません。顔のテカリやメイク崩れを引き起こす過剰な皮脂分泌を抑える方法、おすすめのスキンケアアイテムを紹介します。
目次
皮脂は肌の保湿や保護、抗菌といった役割を担う大事な存在です。汗と混ざることで、肌を保護する天然の皮脂膜を形成します。しかし皮脂が過剰に分泌されると、顔のテカリやメイク崩れといったトラブルにつながることも。まずは、皮脂が過剰に分泌される原因を紐解きます。
肌は乾燥していると、内部のうるおいを逃がさないように皮脂を必要以上に分泌します。肌の乾燥にはさまざまな原因がありますが、代表的なのは加齢です。人は年齢を重ねるにつれて肌の水分量や、水分のキープに必要なセラミドやヒアルロン酸、コラーゲンといった保湿成分が減少します。これが皮脂の過剰分泌の原因の一つです。
なお、肌表面がうるおっているように見えても、実は肌の内部が乾燥している状態を「インナードライ」と呼びます。
肌はホルモンバランスの影響を大きく受けやすく、皮脂の分泌を促すホルモンが活性化すると過剰な皮脂分泌が起きます。特に皮脂の分泌量が増えやすい時期は、思春期や生理中です。また女性は40代になると美肌ホルモンと呼ばれるエストロゲンが急激に減少するため、肌悩みが現れやすくなります。
皮脂が多いからと、洗顔を1日に3回以上するなど必要以上に落とすスキンケアをしていると、肌が乾燥して皮脂分泌が増える原因に。さらに、べたつくからといって乳液やクリームを控えたり、あぶらとり紙で過度に皮脂を取り除いたりすると、肌は乾燥を防ぐために、ますます皮脂を分泌してしまいます。
バランスの悪い食事や睡眠不足、ストレスなどの生活習慣の乱れも、皮脂の過剰分泌の原因です。脂質や糖質の摂りすぎは、皮脂の分泌を促進するとされています。さらに睡眠不足やストレスの蓄積は、皮脂分泌を促す男性ホルモンの働きを活発にします。
肌にうるおいを保つために皮脂は欠かせないものですが、多すぎるとトラブルの元になります。過剰な皮脂分泌が原因で起こるトラブルについて、見ていきましょう。
余計な皮脂が肌表面にあると、顔のテカリを引き起こします。顔のツヤは第一印象を大きく左右するポイント。適度なツヤ感は相手に好印象を与えますが、過剰な皮脂によりテカった顔は、清潔感のなさやネガティブな印象を与えてしまう場合もあります。
メイクは皮脂と混ざり合うと溶けやすいため、皮脂が過剰分泌されると化粧崩れが起こりやすくなります。ベースメイクが浮いて見えたり、色ムラがあるように見えたりするなど、見た目にも影響します。
皮脂が過剰に分泌されると、毛穴詰まりの原因に。ニキビや吹き出物を引き起こすアクネ菌は皮脂を好みます。毛穴が詰まるとアクネ菌が繁殖して、ニキビや吹き出物ができやすくなります。
皮脂は毛穴の奥にある皮脂腺から分泌されます。皮脂の分泌が過剰になると皮脂腺の出口が大きくなって、毛穴が開いてしまいます。開いた毛穴は目立ちやすく、皮脂や汚れがたまって黒ずんで見えてしまうことも。
さまざまなトラブルの原因となる皮脂は、毎日のスキンケア次第で抑えられます。自分のスキンケア方法が間違っていないかチェックしてみましょう。
クレンジングと洗顔は、余分な皮脂まで洗い流さないよう注意が必要です。クレンジングはやさしく肌になじませて、強い力で擦らないようにします。しっかり皮脂を落としたいからといって、長時間クレンジングを行うと肌の負担になってしまうので、短時間で終わらせるようにしましょう。
洗顔はたっぷりの泡をたてて、泡で顔を包み込むように洗います。クレンジング剤や洗顔料が肌に残らないよう、すすぎは十分に行うことが大切です。
皮脂が気になるからと、油分の入った乳液やクリームを使わないと、肌の乾燥から皮脂分泌が促されて逆効果に。洗顔後にたっぷりの化粧水をつけたら、油分の入った乳液やクリームでしっかり蓋をしましょう。油分が肌の乾燥を防いでくれます。
保湿と同時に皮脂コントロールができる、スキンケアアイテムやベースメイクアイテムを活用するのもおすすめ。メイクアイテムなら、皮脂を吸着してサラサラ肌をキープできる天然ミネラル(シリカ)や、シルクコットンパウダー(カポック繊維)などを配合した化粧下地やファンデーションがあります。メイクの仕上げに皮脂吸着成分入りのパウダーを使うと、化粧崩れを防ぎやすくなります。
皮脂を抑えるために、生活習慣の中でもできることはあります。食生活や睡眠など、基本的な生活リズムを見直しましょう。
食事内容は肌の状態に関係します。皮脂を抑えたいなら、食べ物にも気をつけましょう。揚げ物やお菓子など糖質と脂質の高いものを食べすぎていると、皮脂の分泌量が増える原因に。
皮脂の分泌量をコントロールできると言われているのが、ビタミンB2やB6です。それらを含むバランスの良い食事を心がけつつ、足りない栄養素はサプリで補うのも一つの方法です。
<栄養素が多く含まれている食材>
睡眠不足になると、皮脂の分泌量を増やす男性ホルモンが増えます。また、睡眠不足が続くと成長ホルモンが分泌されにくくなり、ストレスホルモンの分泌も増加。それによって、皮脂が過剰に分泌されやすくなります。睡眠時間が不足している人は、成長ホルモンが活発になる22時までに眠る工夫をしてみましょう。
ストレスを感じると自律神経の乱れが起こり、睡眠の質を低下させてしまいます。さらにストレスはホルモンバランスの乱れも引き起こして、皮脂の過剰分泌の原因になる厄介な存在。心身の健康のためにも、皮脂の過剰分泌を防ぐためにも、できるだけストレスを溜めないことが大切です。
皮脂の分泌を抑えたいなら、毎日使うスキンケアアイテム選びも大切です。メゾンレクシアのアイテムで、上手に皮脂をコントロールしましょう。
3種のインフューズドオイルを始め、厳選した植物成分を99.7%配合した、毛穴ケアも叶う美容液のようなクレンジングオイル。肌の水分と皮脂バランスを整え、洗うたびにうるおいで満ちたなめらかな素肌へ導きます。W洗顔不要の手軽さで、メイク汚れはもちろん、皮脂詰まりや角栓まですっきりクリアに。
乾燥による過剰な皮脂分泌や、毛穴の開きを抑えるデイクリーム。天然由来の皮脂吸着パウダー(シリカ)配合なので、テカリを防止しながらの紫外線ケアが叶います。高い保湿力で、透明感やツヤ感のあるメイク映えする肌に。みずみずしいテクスチャーで伸びが良いため、顔だけでなくデコルテやボディにも使えます。
ヒアルロン酸Naでコーティングしたパウダーにより、保湿しつつすべすべの肌に整えるフェイスパウダー。光のベールをまとったような透明感とツヤが手に入ります。天然由来の皮脂吸着パウダー(シリカ)配合で、皮脂によるメイク崩れを防ぎ、美しい仕上がりをキープ。カラーは透明感のある「ナチュラル」と、自然なツヤ感を出せる「グロー」の2色展開です。
顔のテカリやメイク崩れは、過剰な皮脂分泌が主な原因です。皮脂を抑えるには、正しいスキンケアと規則正しい健康的な生活習慣が大切。皮脂コントロールができるスキンケア・メイクアイテムを使いながら、皮脂を抑えてトラブルのない肌を目指しましょう。
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1994年東京慈恵会医科大学医学部卒業。同大学皮膚科学教室国立大蔵病院皮膚科臨床研究部を経て、2000年用賀ヒルサイドクリニック院長。2017年六本木スキンクリニックを開院。美肌の予防医療を専門とし、現代女性たちの肌悩みを解消するアドバイス・指導などを行う。