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監修者:公益社団法人 日本アロマ環境協会認定環境カオリスタ、アロマテラピー検定1級 藤巻慧子
ハニーサックルは、和名でスイカズラとも呼ばれる低木の植物です。精油はアロマテラピーや香水の原料として人気がありますが、少量しか抽出されないため希少価値が高いことで知られています。本記事では、ハニーサックルの特徴や効能効果、香りとハーブティーで楽しむ方法、相性の良い精油を紹介していきます。
目次
監修者:公益社団法人 日本アロマ環境協会認定環境カオリスタ、アロマテラピー検定1級 藤巻慧子
ハニーサックルは繁殖性が強いので、自宅での栽培がしやすい植物です。フローラルな甘い香りが魅力で、細長く小さな花は白、赤、オレンジなどさまざまな種類があります。まずは、ハニーサックルの特徴や花言葉を紹介していきます。
ハニーサックルは吸葛(スイカズラ)という和名で呼ばれることが多い花ですが、他にも金銀花(キンギンカ)や忍冬(ニンドウ)といった名前もあります。金銀花は、花の色が白から黄色に変化するハニーサックル独特の性質が由来。忍冬は、寒い冬でも葉が絶えないところが由来です。
日本では20種類ほどの品種が存在していますが、中国では100種類以上の品種が自生していると言われています。ハニーサックルはツルを巻きつけながら成長し、花が咲いた後に実をつけるのが特徴的で、開花は5月から10月頃です。
また、カクテルの世界には「ハニーサックル・カクテル」と呼ばれる、ホワイトラムにレモンジュースとはちみつを入れたお酒があります。
ハニーサックルの香りは、ジャスミンやミュゲに似ています。フローラルで甘く、あまり強くない優雅な香りが魅力の一つです。柑橘系のような爽やかさを感じられるため甘すぎず、清潔感のあるフレッシュな印象を与えてくれます。
ハニーサックルの花言葉は「愛の絆」「献身的な愛」「友愛」などです。花言葉が愛に関連している理由には、ハニーサックルの性質が関係しています。ツルを絡ませながら、離れることなく育っていく姿が健気で献身的に見えるため、女性的で愛情を感じさせる花言葉が付いたそうです。
ハニーサックルは、アロマテラピーや香水で香りを楽しめる花として人気があります。また、中国などでは健康効果を得るためにお茶として飲まれてきました。ここからは、ハニーサックルを香りとハーブティーで楽しむ方法を紹介します。
ハニーサックルは、アロマテラピーに用いる香りとして人気です。ハニーサックルの精油は主に溶剤抽出法で抽出されますが、大量の花弁に対して生産される精油量が僅かなので、非常に希少で高価です。ただし、現在では技術が進歩し、合成香料でハニーサックルの香りを再現可能になりました。
また、ハニーサックルの精油が使われている香水も人気です。爽やかでありながらも、フローラルで優雅な香りは大人の女性にぴったり。名前に「ハニー」が付いていることから分かるように、はちみつのような香りにも感じられます。フローラルや柑橘系、ウッディ系など幅広い香りと相性が良いため、ブレンドにも重宝されています。
ハニーサックルは、薬草や漢方としても用いられてきた植物で、現在でも中国や台湾ではハーブティーとして親しまれています。香りは比較的あっさりとしているため、どんな人でも飲みやすいと言えるでしょう。美容や健康の一環として、ハニーサックルのハーブティーを飲むのもおすすめです。
ハニーサックルの甘く爽やかな香りには、心を穏やかにする効能効果があると言われています。また、香りだけではなく美容面にも良い効果をもたらしてくれるのがポイント。ここでは、ハニーサックルの効能をチェックしていきましょう。
ハニーサックルの香りはイライラや不安などの、ネガティブな感情を鎮めて心を穏やかにしてくれます。緊張を和らげたい時は、芳香浴などでハニーサックルの香りに包まれてみてください。リラックスできるため、眠る前に利用するのも効果的です。
その他、精神や気分を高め、官能性を引き立てる香りとも言われています。
ハニーサックルの精油には、抗炎症・抗酸化・抗真菌などの作用があるため、シミやニキビを改善する効能効果が期待できます。ただし、ハニーサックルに含まれるラクトンという成分には光毒性があるため注意が必要です。ハニーサックル精油を皮膚に塗布した状態で強い紫外線を浴びると、皮膚に炎症を起こすなどの症状が出ることがあります。ハニーサックルの精油やエキスを使った後は日光を避けるようにしましょう。
また、妊娠中はハニーサックル精油の使用は控えてください。
ハニーサックルは強い香りですが、ブレンドすることでさらに魅力的な香りへと変わります。ここでは、ハニーサックルと相性の良い組み合わせを紹介します。
サンダルウッドはお香のような香りが特徴で、香りの強さは中くらいです。心を落ち着かせてくつろぎたい、癒しをほしい時におすすめ。また、ハニーサックルと同じ官能性を感じさせる香りでもあるため、魅力をアピールしたい時にブレンドするのも良いでしょう。
ただし、サンダルウッド精油には流経作用を持つ成分が含まれているため、妊娠中の女性は使用を控えてください。
マンダリンは、柑橘系でありながら穏やかな甘さが特徴です。濃厚なハニーサックルの香りと、柑橘系のフレッシュな香りのブレンドは、一日に活力がほしい朝の芳香浴におすすめ。
また、マンダリンには消化促進の作用があるので、腸の働きを促す効果も期待できます。
フランキンセンスは、スパイシーな香りの中にも爽やかさがあるのが特徴です。フランキンセンス精油は皮膚再生や抗炎症、収れんなどの作用があるため「若返りのオイル」という異名を持っています。ハニーサックルとフランキンセンスをブレンドすると、ハニーサックルのフローラルな甘さの中にフランキンセンスのスパイシーな香りを感じることができるでしょう。
華やかにも、爽やかにも表情を変えるハニーサックルの香り。そこでオススメしたいのが、稀少な天然香料をふんだんに用い、繊細な香りの変化をより楽しめる「メゾンレクシア」のフレグランスです。
今回は、とくにユニセックスに人気の高いオードパルファム「ヴァーダント」を紹介します。
空をのぞむ山峡、朝露に濡れた草葉のみずみずしい芳香。光を浴びて力強く芽吹く、生命の輝きを思わせるオードパルファム。軽快なシトラスにミュゲ、ハニーサックルが甘さを添え、いきいきとした爽やかさの奥でやわらかな余韻が漂います。
ハニーサックルは爽やかさと甘さを兼ね備えた、バランスの良い香りが魅力です。フローラル系に分類されるので、女性らしさや華やかさを纏いたい時に最適と言えるでしょう。ぜひ、ハニーサックルの香りを楽しんでみてください。
WEBメディアディレクター。コンテンツSEOに特化したライターの育成も行う。自分自身の心身の健康のため、精油を学ぶ。心地よさを重視した、感覚ファーストな香り選びが得意。好きな精油TOP3はネロリ、コリアンダー、イランイラン。