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花粉のシーズンは、目や鼻の不快感に悩まされている人も多いでしょう。植物から抽出された精油を使ったアロマテラピーには、鼻づまりや目のかゆみといった花粉症の症状を緩和する効果が期待できます。この記事では花粉症対策にアロマを用いるべき理由とおすすめの精油、リラックスタイムにぴったりなフレグランスを紹介します。
ユーカリオイルは、観葉植物としても人気のユーカリの葉から抽出されるオイル。爽やかな香りが特徴で、殺菌効果を始めとするさまざまな効果効能があることでも知られています。なかでも花粉症の改善に効果が高いとして注目を集めているようです。本記事ではユーカリオイルの効果や使い方、相性の良いアロマなどについて紹介します。
目次
観葉植物やコアラの食べる葉として知られる、ユーカリ。そのユーカリから抽出されたアロマオイルは、爽快感のあるミント系の香りが特徴です。まずはユーカリオイルの概要やその種類について紹介します。
ユーカリオイルは、ユーカリの葉から水蒸気蒸留法で抽出されたものです。フトモモ科の常緑樹であるユーカリはとても種類が多く、ほとんどがオーストラリアに生息しています。香りはすっきりした清涼感があり、シャープさを感じさせます。
ユーカリには数多くの種類あり、それぞれの葉が持つ成分も異なります。そのため、ユーカリオイルにも種類があります。一般的に流通しているのは15種類ほどで、代表的なのは以下の3種類です。
この3つは香りや皮膚への刺激の強さが異なりますが、どの種類にも殺菌効果や抗炎症作用があることが共通しています。
ユーカリオイルには殺菌効果や抗炎症作用を始め、さまざまな効果効能が期待できると考えられています。ここでは、ユーカリオイルの具体的な効果効能を見ていきましょう。
爽やかなミントやメントール系の香りが特徴のユーカリオイルには、シネオールという成分が含まれています。シネオールには鼻詰まりを改善する効果があり、つらい花粉症の症状を緩和してくれると言われています。なかでも、ユーカリ・グロブルスが花粉症に効果が高いようです。
その他、ユーカリオイルは頭をすっきりさせる効果も期待できるので、花粉症で頭がボーっとする時に使ってみると良いかもしれません。
ユーカリのアロマは、不安を感じる時や緊張している時などに、心を落ち着かせて前向きな気持ちへと導いてくれます。特にリラックス効果が高いとされるのは、ユーカリ・シトリオドラや、ユーカリ・ラディアータです。
ユーカリ・シトリオドラは、柑橘系の香りが特徴。一方のユーカリ・ラディアータは、穏やかな香りで皮膚刺激も少なく、アロママッサージなどによく使われます。
ユーカリオイルに含まれるシネオールには、局所鎮痛作用があるとされ、特に筋肉痛や肩こりに効果的だそうです。その他に抗炎症作用もあるため、リウマチや関節炎などの炎症や痛みの緩和にも役立つでしょう。これらの効果を期待するなら、ユーカリ・シトリオドラが特におすすめです。
部屋のニオイが気になる時は、アロマディフューザーでユーカリオイルの香りを拡散してみましょう。ユーカリオイルには消臭効果があるので、部屋にこもったニオイやタバコ臭など、不快なニオイを消臭してくれます。他にも衣類を洗う際、洗剤と一緒に洗濯機に入れる方法もおすすめです。
また、ユーカリオイルには防虫効果もありますので、防虫スプレーを自作してダニ予防や虫除けをする活用方法も。防虫スプレーを自作する際は、ユーカリ・グロブルスやユーカリ・ラディアータを選ぶと良いでしょう。
既に紹介した通り、ユーカリオイルには花粉症の症状を緩和する効果があると言われています。春や秋の花粉症に悩む人は、積極的にユーカリオイルを取り入れてみても良いかもしれません。ここでは花粉症対策としておすすめの、ユーカリオイルの取り入れ方を紹介します。
ユーカリオイルの香りには、鼻詰まりを解消する効果があると考えられています。ただし、刺激が強いため香りを直接吸い込むのは避けてください。鼻詰まり解消には、ユーカリオイルを含んだ蒸気を吸い込む方法が最適です。
やり方は、お湯を張ったマグカップに数滴のユーカリオイルを垂らし、その蒸気を吸引するだけ。香りが強いので、最初は1滴で様子を見るようにしましょう。蒸気吸引を行う場合、蒸気が目に入らないよう目を閉じて行ってくださいね。
化学薬品を使用しない天然の虫除けとしても、ユーカリオイルを活用できます。市販の虫除けの中にもユーカリオイルを配合したものがありますが、ティッシュやハンカチに1、2滴垂らして近くに置いておくだけでも効果があると言われています。虫除けをしながら香りも楽しめるので、ぜひ試してみてくださいね。
体と心に嬉しい効果をもたらしてくれるユーカリオイルですが、使い方や体質によっては悪影響を及ぼすこともあります。ここではユーカリオイルの使用上の注意を解説します。
ユーカリオイルは皮膚刺激の強いオイルです。直接肌につけると皮膚組織や末梢血管を刺激して、炎症や赤み、かゆみなどを引き起こすことがあります。肌の弱い人が化粧水や虫除けスプレーとして肌に直接つける場合には、十分気をつけるようにしてください。
妊娠中の女性にも、ユーカリオイルはおすすめできません。ユーカリの中でも特にユーカリ・グロブルスは、妊娠中の使用を禁忌としています。ユーカリ・ラディアータは、妊娠中期から使用可能とされていますが、妊娠中は肌が敏感になりやすいので、できるだけ避けた方が無難です。
また、ユーカリ・グロブルスは、その成分から高血圧やてんかんの人は禁忌とされています。これらの持病に該当する人は、使用を控えるようにしましょう。
アロマオイルは単独でも使用できますが、複数の種類を組み合わせることで、それぞれの持つ効果を同時に得られると考えられています。また、ブレンドすることで、自分だけの香りのハーモニーを楽しめるのも魅力です。ユーカリと相性の良いアロマオイルをブレンドして、オリジナルのアロマを作ってみましょう。
爽やかさとほろ苦さを併せ持つ、柑橘系のグレープフルーツ。むくみ解消や脂肪燃焼、血行促進など、嬉しい効果が期待できるアロマオイルです。グレープフルーツ2に対して、ユーカリ1の割合でブレンドしてみてください。ユーカリもグレープフルーツも、爽やかな香りなのでリフレッシュできるでしょう。
リラックス効果や免疫力向上作用のあるラベンダーとユーカリも、相性抜群です。ラベンダーはフローラル系の香りで、甘さの中に爽やかさも感じられます。気分が落ち込んでいる時にユーカリとラベンダーをブレンドして、癒しを感じてみてはいかがでしょうか。
甘く濃厚なイランイランの香りとも、相性が良いユーカリ。イランイランは華やかさを持つフローラルノートが特徴で、緊張で凝り固まった心をほぐしてくれます。その他、イランイランはホルモンバランスを整える効果が期待できるので、女性に嬉しい存在と言えるでしょう。
すっきりとした香りで、さまざまな効果を期待できるユーカリオイル。リラックスしたい時や、つらい花粉症の症状を和らげたい時に活用するのもおすすめです。心や体に不調を感じたら、ユーカリオイルを生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。