1
吉岡 容子 先生
肌に透明感がなく、顔色が暗く見えると感じたらくすみが起こっているサインかもしれません。くすみの原因には乾燥や紫外線、環境汚染などの外的刺激によるものや、糖化や血行不良といった体の内側に起因するものがあります。本記事では、くすみ肌の原因や対策、透明感を取り戻すためのセルフケアの方法などを紹介します。
目次
顔色が悪く見えたり、暗い印象に感じたりする場合は、肌がくすんでいるのかもしれません。まずは、くすみ肌とはどのようなものかを改めて確認してみましょう。また、くすみ肌を放置するデメリットも解説します。
くすみ肌とは、透明感や明るさ・ツヤが失われて暗く見える肌のことを指します。たとえ色白でも、不健康そうな青白さである場合には、くすみ肌になっている可能性も。以下のチェックリストを参考に自身の肌状態を確認してみてください。一つでも該当する項目がある場合には、くすみ肌かもしれません。
【くすみ肌チェックリスト】
くすみ肌の原因は、肌の乾燥や血行不良、ターンオーバーの乱れなどが考えられます。これらのくすみ肌の原因をケアせずに放置しておくと、くすみが進行するのはもちろんのこと、シミ※1やシワ※2、たるみなどの肌トラブルの原因になる可能性もあります。
※1 紫外線による ※2 乾燥による
また、くすみ肌は年齢よりも老けて見られやすいデメリットも。改善をするには、くすみ肌が起こっている原因を知り、適切なケアを行うことが重要です。
くすみ肌の原因には、いくつかの種類があります。ここからは、くすみが起こる原因とそれぞれの特徴を紹介していきます。
乾燥くすみ肌は、肌の水分量が少なくなり、キメが乱れたりハリが失われたりすることでくすみを感じる状態。古い角質が肌の表面に留まる「角質肥厚(かくしつひこう)」により、肌の表面が凸凹になってしまい、影が生じて肌のくすみを感じます。
<乾燥くすみ肌に当てはまる人の特徴>
メラニンくすみ肌は、紫外線の影響から肌内部で過剰に作られたメラニンが肌に蓄積されてしまい、肌表面にくすみとして顕在化している状態。日焼けをしたような茶色っぽさや、濁ったようなくすみが発生するのが特徴です。メラニンは摩擦による刺激でも過剰に作られることがあるため、タオルで顔をゴシゴシ拭く癖がある人も注意が必要です。
<メラニンくすみ肌に当てはまる人の特徴>
血行不良くすみ肌は、ストレスや冷え、運動不足などが原因で血行やリンパの流れが滞って、くすみにつながっている状態。血行が悪くなることで毛細血管を流れる血液の量が減るため、顔の血色が悪くなり、肌がくすんで見えます。血行不良によるくすみは肌が青白かったり、全体的に顔が薄暗く見え、不健康な印象につながりやすいのも特徴です。
<血行不良くすみ肌に当てはまる人の特徴>
糖化くすみ肌は、糖質の摂りすぎにより、くすみが発生している状態のこと。余分な糖質は、たんぱく質と結合してAGEs(終末糖化産物)と呼ばれる物質になります。AGEsは黄褐色をしており、体内で分解されにくい性質です。そのため、AGEsが蓄積していくと黄ぐすみが現れます。
<糖化くすみ肌に当てはまる人の特徴>
ターンオーバーとは、新しい皮膚が生まれて古い皮膚を剥がす代謝サイクルを指します。周期は年齢によっても異なり、20代では約28日、30代~40代になると1ヵ月半程度と言われています。通常のターンオーバーより周期が遅くなると、古い角質が排出されないまま肌に蓄積。古い角質は黒ずんでいるため、結果的に肌がくすんで見えてしまいます。
<角質(ターンオーバーの乱れ)くすみ肌に当てはまる人の特徴>
肌のくすみが気になったら、まずはセルフケアを。思い当たるくすみの原因に合わせたケアが大切です。ここからは、くすみの原因別にセルフケア方法をチェックしていきましょう。
乾燥くすみ肌への対策で、何より重要なのは保湿です。化粧水で肌にたっぷりと水分を届けてから、乳液やクリームで蓋をしてあげましょう。保湿成分を含んだ美容液をプラスすると、より入念なケアになり効果的です。外出時にはミスト化粧水など、メイクの上からも保湿できるアイテムを持ち歩いて、乾燥が気になったらその都度保湿をするのもおすすめ。
また、空調機器が効いている室内では加湿器を取り入れるなど、乾燥しやすい環境を改善することも対策につながります。
メラニンくすみ肌の対策は、紫外線による刺激を受けないようにすることが重要。外出の際は日焼け止めやUV効果のあるデイクリームを塗ったり、日傘などで肌に紫外線が当たらないようにして、UVケアを徹底してください。日焼け止めは、こまめに塗り直すのがポイントです。また、紫外線は乾燥や炎症も起こしやすいので、UVケアと同時に保湿も入念に行いましょう。
メラニンは紫外線だけではなく、摩擦刺激によっても生成されます。美顔ローラーの使用時やフェイスマッサージをする際には、マッサージクリームを塗るなど、肌の摩擦を和らげる工夫をしてくださいね。
血行不良くすみ肌への対策は、血行促進につながる行動を日常生活の中で積極的に取り入れて、血行不良を改善することです。
<血行促進におすすめの行動>
また、セルフマッサージで血行促進をするのもおすすめ。顔はもちろんのこと、頭皮や首・デコルテ周りをマッサージして、リンパの流れを促すとより効果的です。クマができやすい人は目の周りを優しくマッサージしてみてください。マッサージの際は、摩擦が刺激にならないようにマッサージクリームを使用しましょう。目の周りのツボを指で押してあげるだけでも効果的です。
糖化によるくすみのケアは、AGEsの生成を防ぐことが重要です。炭水化物の摂りすぎに注意し、甘い食べ物は控えましょう。また、食事の際は野菜や肉類から食べると、血糖値の急激な上昇を抑えることができます。その結果、体内における糖の増加を防げます。また、適度な運動を習慣化して糖を消費しやすいカラダ作りをするのも効果的です。
スキンケアでは、ピーリング効果のある洗顔料や拭き取り化粧水を使用して、糖化した角質を優しく落とすのがおすすめです。
角質(ターンオーバーの乱れ)くすみ肌を改善するためには、規則正しい生活を送り、ターンオーバーの乱れを防ぐことが大切です。
<意識したい生活習慣>
上記に加えて、古い角質を落とすためにクレンジングと洗顔を丁寧に行い、1日の汚れをその日のうちに落とすこともポイント。ただし、ゴシゴシと擦る、ケアを過度に行うなどして肌に負担をかけるのは避けましょう。その他、古い角質や毛穴に詰まった汚れを取り除いてくれる、ピールオフパックを使ったケアもおすすめです。
また、角質が原因のくすみは肌がごわつきやすいため、汚れを落とした後は保湿効果の高い化粧水でうるおいをしっかり与えましょう。
メゾンレクシアには、くすみ肌対策におすすめのスキンケアアイテムが揃っています。今回は乾燥によるくすみと、血行不良によるくすみ対策にぴったりのアイテムを紹介します。
乾燥によるくすみが気になったら、美容オイルをプラスして保湿をより入念に。メゾンレクシアの「エンハンス オイル」は、植物の力を凝縮したインフューズドオイルを贅沢に配合。肌なじみの良いオイルが、乾燥やごわつきを柔らかくほぐし、ハリとツヤのある肌へ整えます。洗顔後、化粧水前のブースターとして使用したり、美容液やクリームに混ぜて使用してみてくださいね。
血行不良によるくすみが気になったら、頭皮が凝り固まっていないかをチェックしてみてください。頭皮と顔はつながっているため、頭皮が固くなると顔の血行も悪くなり、くすみを感じやすくなります。頭皮のコリが気になったら、頭皮マッサージをいつものケアにプラスしましょう。血行促進につながり、血行不良によるくすみ対策に効果的です。
「メゾンレクシア スカルプ&ボディトリートメント プレイフルエッセンス」は、頭皮にもボディにも、マッサージにも使用できる新発想のスカルプエイジング※トリートメント。厳選した植物エキスと有用成分が、髪や頭皮をすこやかな状態に導きます。
※年齢に応じたお手入れ
入浴時に適量を手に取り、指の腹を使って3分程度頭皮マッサージをしてみましょう。セミロングならピンポン玉サイズの量を使用するのがおすすめです。頭皮だけではなく、首やデコルテ周りも一緒にマッサージをするとリンパが流れて、顔の印象がすっきりとします。
★プレイフルエッセンスの開発秘話★
くすみのない肌は健康的で若々しく、顔の印象も明るく見えます。くすみ肌が気になる時は、まず自身のくすみの原因を知り、それに合わせたセルフケアを行いましょう。透明感あふれる肌は、顔印象だけではなく気持ちも明るい方向へ導いてくれますよ。
東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。 麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。 院長を務め、平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・ 美容皮膚科を開設。院長として勤務しています。